家賃払うより建てた方が得なんてウソウソ [きっかけ]
「きっかけ」が長く仲々本題に入れず済みません。現在住んでいる団地の状況を記しましたが、結局この団地に7年住むことになりました。何故もっと早く建てないのか?
簡単です。お金がないからです ヽ( ̄ー ̄ )ノ 。よくアパートの家賃を払うのがもったいないから家を建てるという話を聞きますが、本当にそうでしょうか?
確かに月々のローンの返済額を現在の家賃と同額に設定すれば、いつかはマイホームが自分のものになるので得するように感じます。しかし、土地はともかく家には耐用年数があります。仮に耐用年数を30年、建築費を2,000万円、10年毎に200万円のメンテ費用が掛かるとし、総額2,400万円を単純に30年で割ると、償却費は年間80万円+固定資産税となります。とすると、家の償却費と月7万程度のアパートの家賃はトントンです。
次にローンの総支払い額の試算をしてみます。土地を含めた借入額を3,000万円、金利3%固定元利均等、月々の返済額を7万円、ボーナス時50万円とすると26年ローンとなり総返済額は4,333万円。2年間建築を待って頭金を200万円増やし(借入額を200万円減らし)、同条件で試算すると23年ローンとなり総返済額は3,888万円。両者の差は445万円となります。即ちこの例では、
建築を2年待って頭金を200万円増やすと、総返済額は445万円少なくなり、245万円も浮きます。しかも1年早く完済!
もちろん借入額、借入期間が小さくなればこの差も小さくなります。因みに借入額2,000万円だと311万円です。少なくとも借り入れ当初にある程度の繰り上げ返済の見込みがある場合以外は、まとまった頭金が貯まっていない状況での建築は、金銭的なメリットなしと言えます。業界の誰に相談しても、今いくら借りられるかについては熱心に調べてくれますが、顧客を逃しかねないので「あと2~3年待った方が得策ですよ」とは助言してくれません。
同じ家を、現金で買う人は2,000万円で、30年ローンで買う人は3,000万円以上で買っているのです。
しつこくて済みません。このような点について言及しているブログが殆ど無かったものですから。まあ現金で買える人はまれでしょうが、血眼になって少しでも安いハウスメーカーを捜す位なら、少し建築を待つという選択肢もあると思います。参考となりそうなブログを紹介しておきます。
http://ameblo.jp/kichi4444214/theme-10001131857.html
でも殆どの人にとって家を建てようと思うきっかけは、家賃云々以外の理由ですよね。子供が小さいうちから良い環境で育てたい、両親と同居することになった等々、その人なりの建て時があるのだと思います。かっぱ家は遠くに引っ越すことになります。子供を転校させたくなかったので、建てるとは決めたものの、新居の完成を子供の進学時(建築を思い立った当時から約2年後)とし、それまでじっくり計画を練ることにしました。
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はじめまして。
何度、読んでも、感銘を受けます。
わかりやすいです。
とても明快です。
そして、重要な内容です。
いつ読みにこさせていただいても、
価値ある内容に、なるほど…と、うなります。
by いの (2009-02-21 01:54)
いのさん、初めまして。
身に余るコメント、恐縮です。
H.M.の営業は、何千万の借金を背負うリスクと金銭的な不利益について全く語りません。毎週目にする新聞の折り込みや、建築ブログなどにも、「毎月払う家賃がもったいない」などとされているものがあり、何だかなぁと思うことが多いです。
これから建てられる方が検討すべき要因として、バイアスの意味も込めてこのような記事を記した次第です。
by kappa (2009-02-22 21:00)