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ゲーセンで出会った不思議な子の話 [その他]

ねらーたちに投下された最近の燃料をまとめ風に・・・
学生の頃良く行ったゲーセンが思い出されます。




ゲーセンで出会った不思議な子の話

1 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 03:43:40.34 ID:WuLtuWlB0
俺:大学生、さえない男
たまの休みや講義の空きにゲーセンに行って格ゲーをやるのが好きだった
そこであった話を、ちょっと書かせて欲しい


2 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 03:43:58.79 ID:h1w7AQ2J0
聞くぞ
3 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 03:44:06.45 ID:moXcoFo40
どうぞ
4 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 03:45:09.48 ID:73nBPBuo0
かまわんよ

5 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 03:45:18.42 ID:WuLtuWlB0
俺はといえば、大のゲーセン好きだった。
格ゲーにアケカードゲーに音ゲ、割となんでもやってた。

というより、そのゲーセン独特の雰囲気が大好きだったんだ。


6 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 03:47:32.27 ID:WuLtuWlB0
俺は趣味といえば絵を描くくらいで、大学でもなんのサークルにも入っていない。
だから学部に何人か友人はいれど、基本休みはひとり。

だからこそゲーセンに惚れ込んでた。
ゲームをしてれば顔なじみはできるし、言葉は悪いけど、ゲーセンに行くと
「あ。俺みたいなダメな人はたくさんいるんだ…」てきな居心地の良さがあった。


8 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 03:50:03.74 ID:WuLtuWlB0
基本、ゲーセンで顔見知り程度の知り合いができるのは珍しいことではない。
毎回同じとこに行って同じようなゲームをやっていれば、顔を覚える。

ゲーセンでできた友達ってのも何人かいた。
ゲーセンってのは多分皆が考えてるよりは健全で、いい場所だと思う。


9 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 03:52:10.67 ID:WuLtuWlB0
俺はその日も講義が半日だったので、午後から意気揚々といつもどおりゲーセンに向かったんだ。
あのワクワク感がいい。

今日は何すっかなーなんて迷いつつ俺はスーパーストリートファイター4を始めた。
平日とは言え、たまたま猛者が一人いて負けがこんでイライラした。


10 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 03:55:04.36 ID:WuLtuWlB0
その日は、もうスパ4はいっか…ってなって、ブレイブルーかLoVをやろうと思った。
LoVってのは、スクエニのアーケードのカードゲームでハマるとなかなか面白い。

でも金がかさむからあまりやらないんだけど、その日はやろうって決めた。
俺は筐体に座って、しばらくそのゲームのプレイに興じていた。


11 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 03:57:31.22 ID:WuLtuWlB0
珍しく勝ちが続いた。そんなに得意なゲームじゃないんだが。
すると、俺の隣の筐体に女の子が座った。
LOVの人口的にも、ゲーセンでなかなか女性プレイヤーに出会うことはないから、
ちょっと驚きつつも、
「まあ別におかしいことはないよな」って思いつつ俺はゲームを続けていた。


13 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:00:58.11 ID:WuLtuWlB0
自分のゲームが一段落すると、俺は隣の女の子の方を見てみた。

キャスケット帽?っていうのかな、を深々かぶってて顔はよく見えなかった。
俺は「面白い子だなー」なんて思った。
そして、こういうとこで趣味の合う子とか身近でいたらいいだろうに…
と半ば妄想していた。


14 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:03:44.51 ID:WuLtuWlB0
しかし、彼女は負けると独り言を言い出した。
「今のはだめかー…」「う~んなんでだろう」
はたから見るとちょっと変な人なんだけど、俺はなんだか彼女のことが気になりだした。

どういう気持ちで俺がそうなったのかは分からないが…


15 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 04:04:45.75 ID:GxQ8aJ5o0
彼女のスペック
16 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 04:05:05.76 ID:pwhcoRzJ0
俺もそういう子には惹かれてしまうwww

17 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:06:19.18 ID:WuLtuWlB0
俺も最初は「まわりに聞こえるくらい独り言とか…ちょっとな…」
って思って印象は最悪だった。けどなんか気になった。

そうすると彼女は早々とLOVから引き上げてスーパーストリートファイター4をやりに行ったので
俺は気になりついていって彼女の試合を観戦してみる事にした


18 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:09:07.18 ID:WuLtuWlB0
彼女のスペックはすぐ分かるからちょい待ち

そうすると、彼女その時使ったキャラはさくら。
そしてなかなかに強い。PP3000くらいはありそう。
なんだろ、このへん知らない人は分かり辛いかもしれないけど、
普通に俺より遙かに上手かったんだよね。

俺は驚いて、「ほぉー…」と思ってじっと対戦する彼女を見つめていた。

19 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:11:44.48 ID:WuLtuWlB0
俺も見ていたせいか、数人の人だかりができて、彼女がコンボを決めると
「お、おお…」みたいなしょぼい歓声みたいのがあがるようになってたw

なんだろ、その時の彼女はすごく輝いて見えていたよ。
でも彼女はこのあと予想外の行動をとるんだよね…


20 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 04:13:50.00 ID:GxQ8aJ5o0
どきどきわくわく。
はよ

21 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:13:59.08 ID:WuLtuWlB0
さっき俺をボコボコにしたであろう、猛者プレイヤーと彼女が当たって、
彼女なら勝てるかも…と思ったけど負けちゃったんだよ。
けっこう惜しかったんだけど。

俺も「あー残念…」くらいに思って見てたんだけど
彼女は顔を真っ赤にして明らかに泣いてたんだよね。
声はゲーセンだから聞こえないけど。

俺は唖然とした。


24 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:16:31.98 ID:WuLtuWlB0
彼女はこの時キャスケット帽をとったんだけど、ショートヘアで顔真っ赤。
明らかに泣いた状態で店外の喫煙所とかありそうな方向に出ていったから
俺もなぜか無心で追いかけていた。

なんで追いかけてしまったのかが謎なんだけど。


25 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 04:17:07.37 ID:pwhcoRzJ0
どうなるのか気になる

26 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:20:04.10 ID:WuLtuWlB0
店の端の割と静かな喫煙所っぽいところに彼女はいた。
目を真っ赤にしていた。
というか、キャスケット帽かぶり直してたけど、顔が好みで困った。
多分一般的には可愛いって言われないタイプだと思うけど、俺はドキっとした。

俺は喫煙者だし、煙草を吸うふりをして、彼女に話しかけようと思った。

さっきは、惜しかったですね…。


27 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 04:21:23.09 ID:UNsJdFg90
なかなかやるじゃねーかこの野郎

29 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:23:11.20 ID:WuLtuWlB0
ふてくされてるかと思ったが、そんなことはなかった。
にっこり笑うと、
「あぁ、見てたんですか、恥ずかしいです。わたしああいうとこだとつい必死になっちゃって…」
と笑いながら話してくれたのには驚いた。

恐らく、ゲーセンにいるって段階で、初対面の会話の壁ってのが数段なくなってるんだと思う。
お互いにゲーム好きだと分かってるし、ここで自然な会話が生まれたのはゲーセンだったからだと思う。


30 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 04:23:52.59 ID:F0WtCt+K0
続きが気になる話だ、、。
31 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 04:25:07.85 ID:Bb4YzyUF0
ショートヘアいいなぁーーー

32 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:25:42.75 ID:WuLtuWlB0
そうすると彼女は面白そうに、
「煙草一本くれません?」と言ってきた。
俺「え、あ、吸うんですか?」
「吸わないけど、なんか見てたら…なんか」

この時点で薄々分かってたんだけど、彼女は天然か変な人かよくワカラン人のいずれかだったw

33 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:29:39.57 ID:WuLtuWlB0
しかし俺はといえば、大学生活サークルなし、青春なし、家に帰れば絵かきに身を費やすという生活を送っていたため、女の子と話すこと事態稀も稀で、舞い上がってた。

俺「じゃ、吸います?wキャスターってんですけど…ちょっと甘いかもですw」
「ありがとございます~!
すぅぅ…ゴホ!ゲホ!なにこれ苦しい…」
案の定涙目になっていた。

よろしくないことではあるが、俺はもうその時、
なんなんだこの人すごく面白いし可愛いって気持ちに取り憑かれていた。

34 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:32:48.24 ID:WuLtuWlB0
煙草が初めてってことは…そんなに悪いかんじの子ではない。
まあ見た目からしてそうではあったが。

あと、なんか知らないけどやたらと笑う。
そこで数分格ゲー談義をしていたんだけど、すごく笑うんだ。
女の子ってこんなに笑うの?というか笑った女の子ってすごい。

そもそもこんな誰とも話せたことのない格ゲーの話を、
今ここで、初対面の女性としているということが一番信じられなかった。

35 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:36:20.85 ID:WuLtuWlB0
なんだかすごい打ち解けてしまって、あの喫煙所で一体何分話したろう。
そうなってくると、男としては「連絡先知りたい」
という欲望が出てきしまう。
20~30分話した時くらいだったか

趣味の話になってて俺が言ったんだよ。
「ちょっとね、イラストを描くのが好きで…」
ゲーセンにいた子だし、こういうことにもちょっとは興味を示してくれるんじゃないか
なんて淡い想いもあったわけだが…
「イラスト?」
笑顔いっぱいだった女の子が急に、すごく暗い顔になった。
「ま…その話はいいよ…」
「それじゃ、また…ゲーセンで会えたらいいね…

36 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 04:37:57.04 ID:dRug4JKb0
気になって寝れない
37 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 04:38:28.79 ID:DwYZ6jvr0
ぱんつはどうすればいい

>38 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:39:45.17 ID:WuLtuWlB0
予想外だった。連絡先どころか、ほぼ喧嘩別れクラスの雰囲気の悪さで別れてしまった。
イラスト、ちょっとくらいはテンション上って話が膨らむかなと思ったんだけど…

もしかしたら、そういうのが嫌いな人だったのかもしれない、
そう思って俺は落胆した。

「一体あの子は何だったんだろう…?」
キャスケット帽が似合ってたのは覚えてる。でもそんな風貌でゲーセン来るなんて…
俺はすごい気になった。

39 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:40:40.61 ID:WuLtuWlB0
>>37 すまん多分エロ展開はないよw

40 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 04:42:05.40 ID:DwYZ6jvr0
>>39
無くても構わんぞ

41 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:44:14.53 ID:WuLtuWlB0
いかんせん、俺が人間として少しでも甲斐性を見せるにはイラストしかなかった。
だって、それしかしてなかった…

それから数日経って、俺は再びゲーセンを訪れた。
彼女はまた居た。
その日はLOVをやっていた。その日はなぜかベレー帽。
でもそれも似合っていて、可愛かった。

相変わらず不思議な人だなあ…と思いつつ
俺もおもむろに近くでLOVをプレイし始めた。

42 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:46:24.84 ID:WuLtuWlB0
この時、様々な疑問が浮かぶ。

今日は平日だぞ。
俺は講義半日だからいるが。
彼女はなんなんだ?
大学生?フリーター?
同い年くらいに見えるけど…
というか名前も知らないし。

悶々として、ゲームに集中できない。

43 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:48:02.92 ID:WuLtuWlB0
LOVの彼女の称号レベルをチラ見する。
やはり、俺よりやりこんでいる。
そして勝率も高い。明らかに俺より上級プレーヤー。
そして勝つと、
「やったね~!」と声を上げる。
相変わらずの奇人っぷりを発揮していらっしゃる。

44 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:50:19.69 ID:WuLtuWlB0
ゲームが終わったところで、俺は肩を叩いて、ども、と会釈する。
「あ、来てたんだね~。ジュース買おうぜ~」
などと言い出す。もはやキャラが分からない。
馴れ馴れしいし、
本当に素の時は変な人なんだ。なんなんだこの人。
ますます気になる。

45 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 04:54:17.21 ID:NW4b4Pql0
寝ようと思ったら面白そうなスレですこと。
さて、ゲーセンいくか

46 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:54:44.74 ID:WuLtuWlB0
自販機前で、俺「あ…この前はなんか…すいませんでした」
すると彼女は何が?ときょとんとした顔になった。
俺「ほら…イラストとか言ったら…」
彼女「あ~、あのことはね、ちょっと…」
彼女「私もね~描いてたんだよ、ついこないだまでね!」

俺「絵を描くの好きなんですか?」俺がテンション上げて言うと、
にっこり笑って、「好きだったんだよ。今は描いてない。」
俺「どうして…ですか?ってかアナタって今日も平日ですけど…
大学生さんとか…ですか?」
彼女「ちょっと違うかな」

47 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 04:55:25.78 ID:pwhcoRzJ0
気になって寝れないからはよ
48 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 04:57:20.93 ID:DwYZ6jvr0
なんか寝る直前にスレ見てる人多いなw

49 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:57:42.98 ID:WuLtuWlB0
彼女「わたしは美大だよ、だから大学生だけど、今はなんというか…」
俺「ええ!美大って…すごいですね…雲の上の人だ…」
彼女「…今は思い出を見に来てるというか」
俺「はい?」
彼女「ここっていい所でしょ」
俺「ゲーセンに…ですか?思い出?;」

50 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 04:58:14.69 ID:H9XXPRtg0
漫画家だったのかな?

52 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:01:32.10 ID:WuLtuWlB0
彼女は次第に俺が年下だと気付いて、口調は変わっていた。
俺「え、そりゃどういう…」
彼女「ま、さ!」
いきなり大声を出す。
彼女「一回で知りたいこと全部知れるほど、簡単じゃないよ~」
といってゲームにもどろうとする。
俺「え、そんな…また次もゲーセンに来てくれますよね!?」
彼女「くるくる~まだ浸りたいから」

彼女の言葉はひっかかることだらけだった。
思い出?
その時の俺にはまったく理解ができなかった。

そして美大生。ますます俺は彼女の虜になてしまった。

53 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 05:02:36.52 ID:FxcB+dy70
ロブの絵描いてたとか?
54 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 05:03:13.70 ID:dei2nTng0
実に興味深い
55 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 05:03:30.41 ID:pwhcoRzJ0
芸術家には変態が多いってやつか
56 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 05:04:02.42 ID:mPJ/ueGA0
不採用続きだったんだろうな

57 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:04:27.26 ID:WuLtuWlB0
自分にない何かを持ってる人。
よく分からなくて、自分を振り回す人。
きっと俺はそういう人に弱かったんだ。

もともと大好きで通っていたゲーセン、それからは毎日違うときめきと
一緒に通うことになる。
今日はいるか?明日はいるか?
もちろんいつも会えることはなく、会えない日のほうが多かった。
もしかしたらもう2度と会えないんじゃないか…
そんな風に思うこともあった。

58 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:06:57.98 ID:WuLtuWlB0
と、今日はそろそろこの辺で寝ます~
明日は事情であんまり描き込めないかもしれませんが頑張ります…
月曜にまとまって書けると思いますので、すいません…

59 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 05:07:56.60 ID:UNsJdFg90
おつ
また頼むぞ
60 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 05:08:31.98 ID:DwYZ6jvr0
楽しみにしてる

64 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:11:04.71 ID:WuLtuWlB0
すいません…明日も夕方あたりに少しでも書き込めたら書きます…
変な時間に立てちゃって申し訳ない

65 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 05:11:45.18 ID:H9XXPRtg0
お疲れ様

66 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:39:06.85 ID:WuLtuWlB0
案外眠れないのでちょっとだけ書きます

67 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 05:39:57.76 ID:NW4b4Pql0
まってたw

68 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:41:52.29 ID:WuLtuWlB0
何日か通っていると、彼女は再びゲーセンに現れた。
またベレー帽を被ってたんだけど、いつもと様子が違った。

服が作業着っぽいのか、インクやアクリルがついてて、
靴にいたっては絵の具だらけに汚れていた。
LOVをする手も、絵の具で汚れているようだった。

69 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:43:25.66 ID:WuLtuWlB0
俺はもうときめいちゃって、ワクワクして話しかけた。
「こんにちは~」
彼女「うん…」

いやにテンションが低かった。
明らかに何かあったかんじではあった。
でもまあいつも変な感じではあるんだけど、その日はなんか、落ち込んでいた。

70 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:45:14.38 ID:WuLtuWlB0
ゲームに負けても独り言言わない。
ただ黙ってひたすら…
その横顔が自分とは違うちょっと大人に見えた。

俺「一戦終わったら、休憩しませんか?ね。」
彼女「そ、そのとおりであるね~」

やはり変ではあるが。

71 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:47:42.66 ID:WuLtuWlB0
俺「今日は大学で絵でも描いてきたんですか?」
彼女「いや…大学はもう卒業間近だし、関係ないね~」
俺「あ、そういえば美大って…!どこに就職するんですか?」
おれは無邪気な期待で聞いただけだった。

彼女「……。」

72 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 05:47:52.41 ID:qmWG/f1j0
>>1よ、こおいう女に嵌まると疲れるぞ・・・って、もお遅いなw

73 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:49:41.35 ID:WuLtuWlB0
>>72 なんだろう、自分にない何かを持ってる女性ってとっても魅力的に見えたんだよね…

74 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 05:51:51.86 ID:UNsJdFg90
美大とか芸術学部とかは、まじ就職厳しいらしいな
75 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 05:52:44.65 ID:qmWG/f1j0
>>73
分からんでもない。
反省はしても、後悔のないように頑張れ!
応援してるぞ

76 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:59:23.16 ID:WuLtuWlB0
彼女「就職はね…ちっちゃいデザイン会社で…」
俺「うわ、デザイナーじゃないですか…!すごいですね!」

彼女は笑った。
彼女「ありがとう~そんな風に言ってくれるのは君だけだな。」
彼女「でもなぁ、もどりたいなあ。君くらいの時に」

俺「どうしたんですか?何か夢があったんですか…?」

今思えば、ずけずけと聞きすぎだった。

彼女は泣いてしまっていた。
彼女「辛いなあ…君といると。名前なんてんだっけ?」
俺「富澤です…。」(仮名、サンドウィッチマンに似てるので)
彼女「そっか、わたしは吹石っていうんだ…」(吹石一恵に似てるので)

77 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 06:02:44.07 ID:WuLtuWlB0
彼女「君は絵が好きなの?」
俺「好きです…下手ですがそればっかやってます…」

彼女「あははは、そうなんだ。」

そうするとまた泣いてしまって、
彼女「ごめんね…もうゲーセンにも来れないかも。」
そう言って夜の街に飛び出していった。

78 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 06:04:28.99 ID:WuLtuWlB0
あ、すいませんそろそろ限界です。
それではまた夕方にでも…ごめんない…

83 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 06:49:38.57 ID:oL42weJb0
これは続きの気になるスレ
84 :名前:名も無き被検体774号:2012/01/15(日) 07:17:05.49 ID:CFpcLodB0
続き待ってます

92 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 14:48:05.83 ID:WuLtuWlB0
さて、ちょいと忙しいので書くスピードが遅くなるかもしれませんが
ぼちぼち書き込みを再開していこうかと思います。

93 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 14:54:17.56 ID:JCE/w50Z0
待ってたぞ

94 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 14:56:55.38 ID:WuLtuWlB0

彼女はゲーセンを出ていった。
俺は混乱した。何か悪いこと言ったのか?
もう何がなんだか分からなくなってた。

無心で追いかけた。
「待ってください!どうしたんですか!?」

95 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:00:13.56 ID:WuLtuWlB0
彼女は立ち止まって黙った。
俺はどうしようか困った。
なんて声をかけたらいいか分からなかった。

目の前で、ベレー帽を被って手や服を絵の具で汚した女の子が泣いている。
なんてヘンテコな状況なんだろう。

瞬間、俺はこんな事を口にした。
「そ、そうだ…これから画材屋さんにでも行きませんか?」

96 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:02:49.52 ID:WuLtuWlB0
なんでこんなことを言ったのか分からないが、
何か状況を変えようと思ってとっさに出た一言だった。

彼女「え…?ほんとに?」
俺「はい、行きましょう、近場でどこか…」

彼女の反応は思ったよりよかった。
そして幾分ノリ気であった。
彼女「じゃあさ、近くにあるから行こう。ちょっと電車のるけど。」

97 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:07:32.31 ID:WuLtuWlB0
駅に向かって、黙って切符を買う。
「JRって高いのかな?」
などと彼女は言っていた気がする。

ホームで電車を待ってた。時間帯もあって、駅はなかなかの雑踏だった。
無言で過ごす。さっきまで泣いていたのに、彼女は思ったよりケロッとしていた。

俺はよく分からない展開に動揺して、緊張して、足が震えてたかもしれない。
彼女の方を見ると、笑ってVサインをしたりしておどける。

俺「なんなんですかソレ」
彼女「わからんなw」

98 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:11:12.14 ID:WuLtuWlB0
この道中も、彼女は決して自分のことを語ろうとはしなかった。
俺がひたすら話していた気がする。
「美大生なんて本当に憧れる」とか「絵が好きで上手くなりたい」とか
俺が終始しゃべっていた。

そのたびにニコニコするだけで、それがなんだか可愛く見えた。
でもなぜ泣いてしまったのか、そのことには触れられなかった。

99 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:17:48.68 ID:WuLtuWlB0
画材屋に着く。
すると彼女は途端にテンションが上がって、
あ~どうしよう張りキャン買ってこうかな~あでも筆も…
などと顔をキラキラさせて俺を連れ回して買い物を始めた。

俺はリラックスしている彼女になら何か聞いても大丈夫だと踏んだ。
俺「楽しそうですね。」
彼女「ここ来るとやっぱね~テンション上がるよ。」
俺「でもこの前、もう絵描いてないって言ってませんでしたっけ…?」
俺はといえば、大のゲーセン好きだった。
格ゲーにアケカードゲーに音ゲ、割となんでもやってた。

というより、そのゲーセン独特の雰囲気が大好きだったんだ。

101 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:24:26.21 ID:WuLtuWlB0
彼女「いや、それはね…」
俺「気を悪くしたらごめんなさい…でもなにか知りたくて。
今日もいきなり泣かれてしまって…」

俺はもう彼女のことで頭が一杯だったから、知りたかった。
そして少しでも彼女の力になりたいと思っていた。

俺「なんで、いつもゲーセンに来てるんですか?なにか思い入れが?」
彼女「思い出があるんだよ、だから」

分からない。

102 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 15:25:13.49 ID:OPjA9tnB0
意味がわかると怖い話か
103 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 15:26:28.52 ID:k/QC1PhU0
わかった。彼女は幽霊なんだな!!

104 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:29:15.37 ID:WuLtuWlB0
もう分からないことだらけだった。
一体なんなんだろうこの人は。
そもそもただでさえこんな女の子がいつも一人でゲーセンに
来ていること自体不思議で仕方なかった。

俺「思い出って…なんなんですか?」
彼女「わたしの絵、見る?」

そういえば見たことなかった。
俺はそこで彼女のケータイから彼女の絵を見せてもらった。

107 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:33:14.65 ID:WuLtuWlB0
そこにはポップンやら音ゲのキャラクタ、あるいは格ゲーキャラクタの絵があった。

とても可愛らしい絵柄で、おれは素直にいいなあ、と思った。
絵柄的には誰だろう…chancoさん辺りに近かったと思う。

俺「わああ!すごい上手いですね!」

彼女は満面の笑みになった。
彼女「ありがとう。」
彼女「私はただ本当にアーケードのゲームが大好きなだけ。」

しかしそれでもまだ合点がいかないことだらけだった。
なんで泣いていたのかがどうしても気になった。

108 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:37:41.80 ID:WuLtuWlB0
俺「でも、本当に上手いですね。大好きな絵柄です!」
俺「やっぱりそっち関係を本当は目指していたんですか?」

彼女「ま…ね」
俺「そうなんですか…でもこれだけ上手かったらきっとまたチャンスありますよ!
俺は絶対応援しますよ!」

彼女「いや、もうそういうのは描かないって決めたことだから」
俺「? どうしてですか?」

109 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 15:38:44.42 ID:nuobW42W0
ふむふむ
110 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 15:38:58.34 ID:7cpMvV8U0
ぬるぽ
112 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 15:41:30.26 ID:T1r2U3y20
>>110
ガッ
114 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 15:42:40.57 ID:7cpMvV8U0
>>112
ありがとう

115 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:43:09.08 ID:WuLtuWlB0
彼女「君は若くて、絵が大好きで、きっといい子なんだろうね。」
俺「え、はい、あの…」

彼女「ダメなんだよ、気安くそう優しい事言っちゃ。」

いつになく真剣な顔になったので、怖かった。
目が真っ赤になっていた。
彼女「君はダメだ…。ダメダメだ。」

ダメダメって言われたのが妙に覚えている。

彼女「じゃあね、今日はここまでで。付き合ってくれてありがとう。」
帰り際にコピックマルチライナーを俺に手渡して、そそくさと去っていった。

俺は呆然として、追いかけることもできなかった。


117 : 忍法帖【Lv=22,xxxPT】 :2012/01/15(日) 15:46:07.02 ID:nhA7ui6A0
コピックマルチライナーってなんだよ

118 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:46:49.14 ID:WuLtuWlB0
何も分からなかった。
俺は完全に彼女にすべてを持っていかれてしまった。

しばらくメシもろくに食えなくなって、もらったマルチライナーで
落書きとかしてた。

寝ても覚めても完全に彼女のことしか思い浮かばなくなっていた。
でも連絡先すら知らなかった。

もはやゲーセンに行くということだけが、
彼女と俺を繋ぎとめる唯一の方法だった。

119 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:47:35.39 ID:WuLtuWlB0
>>117 ごめん。画材のことだ。イラスト描いたりするペンだよ。


120 : 忍法帖【Lv=22,xxxPT】 :2012/01/15(日) 15:52:25.61 ID:nhA7ui6A0
>>119
なるほど、ありがとう

121 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:55:57.08 ID:WuLtuWlB0
俺は悶々としながらゲーセンに通い続けた。
あの調子じゃ、次会っても何を話したらいいか分からない。

俺がいつものように学校帰りにゲーセンに行くと、彼女はいた。
LOVの筐体に座っている。
肩を叩いて、会釈する。
彼女「あ、きた~!ねえねえローカル対戦しよーよ!」
彼女は会うなりゲームに誘ってきた。

ゲーセンありがたい。ゲームを介せば彼女の機嫌も良いみたいだった。

122 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:59:03.02 ID:WuLtuWlB0
ゲーセンというものが、俺らの仲をつなぎ止めてくれている。
そんな風に感じた。

ひと通りゲームをして、喫煙所OR自販機に行って格ゲー談義して、
楽しかった。
楽しくて気が合うからこそ、俺は彼女のことを知りたかった。

ゲーセンにいるうちなら、何か話してくれるかもしれない。
俺はそう思っていた。
初対面に会った時も、ゲーセンだからあれだけ意気投合できた。

124 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 16:02:06.69 ID:WuLtuWlB0
ひととおりゲームをして、また自販前に来た。
ゲームが心地よく鳴り響いている。

俺「あの…吹石さんはどうして絵を描き始めたんですか?」
彼女「わたし?んー…お兄の影響かなぁ」
彼女はポロッとこぼした。
ここで俺は初めて彼女にとってのお兄さんの存在を知った。

126 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 16:07:19.96 ID:WuLtuWlB0
ゲーセンという、お互いに好きな場所だから、ついつい気を許して口をついて出たんだろう。
彼女はハッとした顔だった。
俺「お兄さん…ですか?」
彼女はかぶっていたキャスケット帽を深々とかぶり直した。
俺「なんですかソレ…」
彼女は苦笑う。

彼女「わたしには兄がいるんだよ…。小中学生の時はよく一緒にゲーセンに来たよ。」
彼女「だからわたしはゲーセンが好きになったんだけどね。」

俺「お兄さんもゲーセン好きだったんですね?」
彼女「うんw好きなんてもんじゃなかったよ。」

127 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 16:08:02.53 ID:vEZCC0gL0
淡いかんじですきだ

132 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 16:13:59.38 ID:WuLtuWlB0
彼女「お兄は絵が大好きだったから、みんなにやってもらえるアーケードゲームを作りたい
って、いつも言ってた。」
俺「それはすごいですね…」
彼女「でもね。」
彼女「ウチは厳しいから…お兄は美大に行きたかったんだけど、親に
旧帝大以上の大学じゃないとダメだ、って言われて…」
彼女「東大に行ったの」
俺「え、すごいじゃないですか!」

133 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 16:16:22.08 ID:RtZ4bQJy0
その子のスペックをもう少しでよいので希望です!
身長とか、服装とか…スカート?

134 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 16:18:19.04 ID:WuLtuWlB0
彼女「お兄は長男だったから…父さんたちも必死だったんだろうな…」
俺はなんだかこの話をこのまま聞いていていいのか、いたたまれなくなった。

彼女「お兄は大学に行ったら好きなように創作活動できると思ってたんだろうね…」
彼女「大学に入ったら、今度は親に官僚か弁護士になるように勉強しろとこっぴどく言われて…」

俺「弁護士…司法試験ですか…」奇しくも俺も法学部だったので反応した。

135 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 16:21:47.40 ID:WuLtuWlB0
>>133 キャスケット帽被ってました。服装は…ちょっとタイトなジャケットに
ホットパンツでタイツ…だったような…ちょっと変わった服装だったけど
女の子らしかったと思います

138 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 16:25:50.23 ID:RtZ4bQJy0
133です。
即レスありがとうございます。
ホットパンツにタイツですか。ええ、僕好きです。それ。いいな。

141 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 16:28:28.06 ID:WuLtuWlB0
彼女「お兄ね…司法試験全然ダメだった。」
彼女「時々、絵が描きたいって本音を漏らすこともあった。私だけが女で下の子だから、
好きなように美大に行かせてもらえたんだよ。」

俺は何も言えずにいた。というか、普段まったく自分のことを話さない彼女が、
こんなに話してくれているのに、半ば驚いた。

彼女「司法試験に落ち続けるうちに…お兄はまいっちゃったんだよね。
心を病んじゃって、今入院してるんだ…もう絵を描くどころじゃない。」

なんて言ったらいいか分からなかった。いや、なんて言えば良かったの?w
彼女はそんな重大なことをあっさり笑って言うもんだから、俺は動揺した。

142 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 16:29:43.70 ID:+t3I5efm0
これは何も言えないな
152 : 忍法帖【Lv=22,xxxPT】 :2012/01/15(日) 16:43:46.85 ID:nhA7ui6A0
いろいろ複雑だね

153 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 16:44:34.59 ID:WuLtuWlB0
彼女「だから、わたしは…ゲーム会社に入ってゲームを作りたかったんだ。
私は好きなことをやって、自由にさせてもらった。だから絶対、夢を叶えようって…
でも、ダメだったよ。思い出にすがってるようじゃ、ダメなんだね。」

俺「ダメだったんですか…」
俺「でも、まだまだチャンスはありますよ…!」

彼女は、そうだねとは言わなかった。
だた、笑うだけだった。
その笑いが、何を意味するのか、まだ俺には分からなかった。

155 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 16:50:58.67 ID:WuLtuWlB0
その日、会うのは何回目か分からなかったけど、初めて連絡先を交換した。

色々合点がいった。
なんでゲーセンにいたかも。
最初の印象より、ずっとしっかりした子だった。
もちろん意味不明なところもたくさんあったけど、それが可愛かった。

美大浪人したらしく、俺より2つ3つ上だったんだけど、背は小さかった。
でもその背中がすごく大きく感じた。

俺は嬉しくなった。彼女が話してくれた。
これからはもっと彼女の力になれるかもしれない。
彼女のために、なんでもするくらいの心持ちだった。
彼女の抱えてたものは大きくてビックリしたけど、
何より話してくれたことが嬉しかった。

156 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 16:54:49.41 ID:WuLtuWlB0
すっかり浮かれていた。
次はいつ会えるだろう?

それから俺はまたしばらくゲーセンに通い続けた。ひたすら。
でもしばらく通っても、彼女はまったくゲーセンに現れなくなった。
メールは割と返ってきていた。

なんだろう?気になった。
土日も来ない。まだ仕事も始まっていないはずだった。

どうしてゲーセン来ないの?とメールで聞いても
「近いうちに行こうかな~」という趣旨のメールが返ってくるだけだった。

157 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 16:57:21.12 ID:WuLtuWlB0
それからまたしばらく経って、俺は若干凹んでいた。勝手に。
彼女はもしかしたら彼氏もいたかもしれないし、俺は多分忘れられた…と。

ゲーセンではいつも楽しくて、メシを食べることも多かったから、
向こうも俺のことを必要としていると思っていた。

突然、不思議なメールが来た。

「そろそろ、大きな勝負が待っています。勝ってみせるよ。」

> 158 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 16:58:34.28 ID:vEZCC0gL0
なにかを頑張ってたんだな
159 : 忍法帖【Lv=22,xxxPT】 :2012/01/15(日) 16:58:46.17 ID:nhA7ui6A0
彼女が病気か、

160 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 16:58:59.19 ID:WuLtuWlB0
勝負?なんのことだろう?
就職試験?それともイラストレーターデビュー?
俺は楽観的に考えていた。

「勝負?なにそれ?気になる」的なメールを返した。
するととんでもない内容のメールが返ってきた。

162 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 17:01:08.33 ID:WuLtuWlB0
「今、入院しています。○○病院のどこどこ。良かったら会いにきてね、
わたしのファンさん」
みたいなメールが来ていた。
卒倒しそうになった。
驚きと同時に怒りも湧いた。
すべてを話してくれたと思ったのに…どうして黙っていたんだろう。

163 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:01:38.63 ID:hiNsX/wJ0

164 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:01:47.99 ID:qP+0jAr80
あ、あぁ…
165 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:02:17.99 ID:+t3I5efm0
嘘だろ…

166 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 17:04:01.26 ID:WuLtuWlB0
俺は大学をさぼってすぐに会いに行った。必死だった。

俺「どうしたの?すごく心配してたんですよ!!」
「若年性の卵巣がん。」
彼女はニコッと笑って俺が着くやいなやそう言い放った。

俺はことの重大さにすぐ気付いた。
俺はばあちゃんを卵巣がんで亡くしてる。
進行性のとても早い癌として知られていて、ばあちゃんもものの半年で…
だったのを思い出した。

167 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:04:57.32 ID:+t3I5efm0
おいおいおいおい
168 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:05:54.20 ID:hiNsX/wJ0
あぁ・・・
169 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:06:22.20 ID:wHEUWZP90
まじかよ

170 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 17:08:01.67 ID:WuLtuWlB0
彼女は変わり果てた姿でそこにいた。ニット帽をかぶって、やせ細っていて…
彼女「本当はねえ。手術終わるまでは黙ってようって思ってたんだ」
彼女「でもやっぱり直前になって怖くなっちゃった。」
彼女は笑った。

笑顔だけは変わらずそこにあったので、なんだか俺のほうが安心して、悲しくなって、
涙目になってしまった。
しっかりしなくてはいけない。

171 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 17:08:15.74 ID:Znema7ww0
おいおいキャンサーはやばいっておいおい
172 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 17:08:53.12 ID:0ZoZjK6b0
やだ、この流れやだ
なんとかハッピーエンドにしてくれ頼む
173 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:09:20.72 ID:+t3I5efm0
最悪の結果でないことを切に願う
マジで泣きそう
176 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:11:28.62 ID:hiNsX/wJ0
>>1さんお願い
ネタだと言ってくれ・・・
177 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 17:11:44.71 ID:vEZCC0gL0
釣りでいいからさ
手術成功させといてくれよなっ!

179 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 17:15:00.81 ID:WuLtuWlB0
強く、一人で頑張っていたんだろうな…
きっと俺と初めて会った時から、このことで悩んでいた…
そう思うと本当に泣きそうになった。

俺「大丈夫です。教えくれてありがとう。
これからは、俺も一緒にいますから。」
これが俺の精一杯だった。
そうすると彼女は安心したのか、途端に涙目になった。

彼女「こわいんだよ…手術…絵を描けなくなるのも…ゲーセンに行けなくなるのも…
何もかも怖いんだよ…」

彼女は何かがぷつんと切れたかのように、大泣きしだした。
俺も涙をこらえて、ひたすら
「大丈夫、大丈夫…」としか言えなかった。

正直この時俺もダメだと思った。絶望してた。でも俺が
弱音吐いちゃ絶対だめなんだと思って、ふんばったよ。

181 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 17:16:34.71 ID:oRUw3uTe0
これは、エロゲかなにかか。。。気になってバイト行けねぇww
182 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 17:17:03.34 ID:WYLAq7ca0
>>181
いけよwwwwww
183 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:18:08.13 ID:DwYZ6jvr0
体調悪くて寝込んでるけど最後まで付き合うぞ
184 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:18:30.15 ID:+t3I5efm0
なんかそわそわしてるぞ俺
185 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 17:19:17.91 ID:oRUw3uTe0
>>182
くそ。。。行かなきゃ駄目なのか、いや、もう風呂とか飯とか飛ばしてギリギリまでは、張り付くと今決めたw

186 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:19:44.46 ID:Hr3/t+Yc0
釣りだよな?なあ?おい

188 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 17:20:09.67 ID:WuLtuWlB0
ひととおり励まして、なんとか良い空気に戻った。
彼女が、ブリジット描いてー!(ギルティギアという格ゲーのキャラ)
などと言ってくるので、俺が描いたりして遊んでいた。

すると、不思議と和やかになっていった。
そのうち、彼女のお母さんが機を見て病室に入ってきた。

俺「こんにちは」
母「あ、これはこれは…」
おふくろさんは人当たりの良い方だった。

190 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 17:22:33.11 ID:oRUw3uTe0
>>188
母は、厳しくないのか
それとも、病気だから?
くそ。。。今北ばっかだが、次レス気になるww

191 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 17:24:01.35 ID:WuLtuWlB0
俺は昔から大人(特におばちゃん)とは何故か打ち解けるのが得意だったので、
すぐにお母さんとも懇意になれた。

しかし俺と彼女の関係性があまりに曖昧だったので、そこはなんとも言及しづらかった。
母さんは勝手に彼氏だと思っていたようだが。

そして俺は手術までの間通い続けた。
すべてを捨てる覚悟だった。
大学も全部サボった。

192 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:25:25.01 ID:hiNsX/wJ0
(´;ω;`)うぅ...
193 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 17:26:28.38 ID:oRUw3uTe0
>>192
エンディング前になくなよ、ここからだろ
194 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 17:26:36.26 ID:vEZCC0gL0
>>192
まだ泣くのははやいぞwwww

196 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 17:29:07.63 ID:WuLtuWlB0
手術前日。行っていいのか迷ったが俺は行こうと決めた。

父親も、母親もいた。
お父さんは、話に聞いていたよりは温和そうな人だった。
「こんにちは…」

すると、母さんに手招きされて、待合に呼ばれた。
俺は母さんとは電話連絡もして買い出しにも行くくらい、実は懇意になっていた。

母「富澤くんには聞いておいて欲しいの。」
俺「はい…」

正直俺は手術の趣旨も、彼女の癌の状態もほぼほぼ知らなかったから、
何か聞きたいとは思っていた。

198 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:30:38.90 ID:qP+0jAr80
あ、あぁ…
199 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:30:53.82 ID:hiNsX/wJ0
もう・・・やめようよ。。。
200 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:30:58.54 ID:OozkLzls0
続きが怖いなぁパンツはこうかな
201 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 17:32:30.17 ID:13xBj7C80
正座した

202 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 17:32:52.69 ID:WuLtuWlB0
すまん、打ち続けてちょっと疲れた、ちょっとだけ一服休憩させてください

205 : 忍法帖【Lv=22,xxxPT】 :2012/01/15(日) 17:33:25.40 ID:nhA7ui6A0
>>202
ゆっくりでいいよ
207 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:33:49.23 ID:RtZ4bQJy0
>>200
許すから。早く行って、早く戻ってきな!
210 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 17:35:13.06 ID:oRUw3uTe0
どこまでが釣りだよww
お前文才あるから続きかいてくれwww
211 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 17:35:58.68 ID:tNQB6EHg0
今北
ガンダムAGE見ながら読んできたからユリンとニット帽の彼女がカブって嫌な予感しかしないよ・・・
212 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:36:00.23 ID:RtZ4bQJy0
>>202
落ち着いてね。すごく惹かれる内容と文章構成力だと思います。

218 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 17:44:40.89 ID:WuLtuWlB0
さて、再開します。遅くてごめん。

お母さんは俺に言った。
母「手術しても…余命は1年くらいだろうって、言われてるの…」

動揺した。思っていたよりも、ずっとずっと、残っていた時間はなかった。

母「君は…それを覚悟しておいてね。それで、このことをあの子に伝えるか
わたしたちは悩んでるの…」

人生20年そこらしか生きて来なかった俺には、もうどうしたらいいのか分からなかった。
母「君は、最後まできっとあの子のそばにいてあげてね。
あの子、あなたがいない時もあなたのことばかり話すのよ」
みたいなことを言っていたと思う。

最後までってなんだ?もういなくなること確定なのか?
混乱した。
大学生の小僧には、あまりに色々重すぎて、どうしたらいいか分からなかった。

219 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 17:46:56.50 ID:w5nPJfAb0
俺なら病室を薔薇で埋め尽くすわ。
220 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:48:00.11 ID:hiNsX/wJ0
話が重過ぎてなに書けばいいのか分からなくなってきた。

221 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 17:48:01.73 ID:WuLtuWlB0
手術は滞り無く無事終わった。
しばらくは麻酔やらなんやらのせいで、熱も続き、
彼女も起き上がるのは難しいということで俺は病院に行くことを控えた。

俺はしばらくフワフワした気持ちになっていた。
全部夢なんじゃないかとも思っていた。

223 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:49:18.47 ID:+t3I5efm0
こういう映画なら普段ならばかにしてるのに

226 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 17:51:14.12 ID:WuLtuWlB0
手術が終わって数日して、俺は彼女に会いに行った。
彼女は寝ていた。

目覚めると俺を見て、フラフラと体を起こす。
俺「あ、起きないほうが…」
彼女「いいの、今日は調子いいんだ…」
笑みにも力がない。

俺「手術、頑張ったね。」
彼女「ありがとう。」
彼女の笑顔には本当に力がなくなっていた。

231 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 17:54:25.81 ID:WuLtuWlB0
俺「何か、欲しいものは…?」
彼女「一緒にゲーセン行きたい」

俺「それは…もうちょっとしたらにしようか。」

彼女「ゲームしたいね。」
そんなこと言われたら、悲しくなるだけだった。

235 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 17:58:13.28 ID:WuLtuWlB0
彼女「病院の中散歩したいなあ。」
俺「それなら」

俺は看護婦さんとお母さんに聞いて了承を得て、車椅子をひいてちょっと外まで行くことにした。

俺「喉かわかない?辛くない?」
彼女「そんな大丈夫だよwよそよそしいのやめてw」

彼女「あ、でも欲しいもんあるぜ~」
俺「え、なになに?」

236 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 17:58:32.06 ID:hiNsX/wJ0
俺みたいなクズの寿命も持って行ってよ・・・
237 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 18:00:28.58 ID:0ZoZjK6b0
>>236同意
俺の残り寿命全部渡してもいい
238 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 18:02:49.10 ID:tNQB6EHg0
>>236
激しく同意
寿命あげるだけじゃ足らないから病気も持って行ってやりたいわ
240 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 18:06:27.14 ID:3npXYNxz0
切ない…
続きが気になる…

243 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 18:10:20.97 ID:WuLtuWlB0
彼女「スケッチブックが欲しいな」

俺「あ、なるほど。それならクロッキー帳なら俺今持ってる。」
彼女「ほんと?やった、それなら絵描きたいな。」
ラウンジみたいなところで、おれは彼女にクロッキー帳を差し出した。

車椅子に座る彼女の体を支えつつ、ペンとクロッキー帳を渡した。
彼女はゆっくりと絵を描き始めた。

245 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 18:11:27.85 ID:xVZv7HQd0
自分が無駄にした1日は
他の人にとっては大事な1日でも
あるんだよな
246 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 18:13:14.71 ID:3npXYNxz0
>>245
そうだよね…
そういう言葉を聴くとちゃんとしなくちゃなって思う

247 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 18:14:53.45 ID:WuLtuWlB0
そこには、彼女が好きなアーケードゲームのキャラクタたちと、なにやら
メッセージ描かれていた。
そっとそれを恥ずかしそうに俺に渡す。

「迷惑かけてごめんなさい。こんな病人と一緒にいて楽しい?」

それは多分彼女の大きな不安だったんだろう。
これを、口に出して聞くことが出来なかったんだろう。

248 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 18:20:18.21 ID:WuLtuWlB0
俺は泣きそうになった。

俺「何いってんの?」
俺「俺は吹石さんといる時が、一番楽しいよ」
俺はハッキリ伝えた。絶対に変な不安を持ってほしくなかった。

彼女「よかった。ありがとう。」
彼女は小さく笑った。

俺は彼女の頭を撫でたけど、ヘタレだからそれしかできなかった。
頭を撫でると彼女は笑って「わんわん!」と言った。
本当に、こういうとこがあるから俺は惹かれてしまったんだろう。

249 : 忍法帖【Lv=22,xxxPT】 :2012/01/15(日) 18:24:46.33 ID:nhA7ui6A0
>>248
泣きそうになってんのは俺らだよ
250 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 18:26:32.98 ID:FGhAtxU80
( ・´ω・`)
251 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 18:26:51.31 ID:rFBqa3vV0
この板きて初めて涙が出たわ
252 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 18:28:07.54 ID:0qTpL2IwI
>>1馬鹿野郎!3年ぶりの涙だ馬鹿野郎!

254 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 18:29:01.53 ID:WuLtuWlB0
と、ごめん。ちょっとバイトだからしばらく離れる。
待ってる人は申し訳ない。

255 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 18:30:31.75 ID:FGhAtxU80
>>254
行ってこい!
まってるから
256 : 忍法帖【Lv=35,xxxPT】 :2012/01/15(日) 18:30:35.08 ID:w8ox2UzZ0
なんだこのスレ
涙がとまらんぞ
どうしてくれる
259 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 18:32:13.18 ID:cFyA2mnE0
久々に2chでマジ泣きしたったwww
テラワロスwwwwwwwwwwwwww
260 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 18:33:52.16 ID:hiNsX/wJ0
帰宅時間だけでも教えていただきたい

261 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 18:35:13.64 ID:WuLtuWlB0
帰宅時間は日付変わる頃かな…でもその時はあまり書けるか分からないです。
おそらくまたまとまって書けるのは明日の夜あたりになると思います。

262 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 18:37:39.64 ID:hiNsX/wJ0
おいおい・・・修学旅行いくから
次見れるのは22日の夕方かよ・・・くそっ
263 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 18:37:42.98 ID:0ZoZjK6b0
>>261
切ないが待ってるぜ
バイト頑張ってくれよな
264 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 18:38:16.55 ID:hiNsX/wJ0
>>261
バイトがんばってくれ!
265 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 18:45:56.54 ID:tNQB6EHg0
>>262
1週間も修学旅行行けるのか・・・最近の学校は豪華だな・・・
266 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 18:46:50.02 ID:hiNsX/wJ0
>>265
できれば修学旅行サボってでも
このスレみたい
267 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 18:47:42.32 ID:jzq6RVUV0
まだわからないんだなら、泣くのはもう少し我慢しろwwwwww
268 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 18:48:10.37 ID:0ZoZjK6b0
>>266
それはそれ。
いい思い出作ってこいw
269 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 18:48:16.25 ID:63hWrscd0
1日1日をもっと大切に生きよう。
273 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 18:51:23.96 ID:0qTpL2IwI
誰かプロデューサーに知り合い居ないのか!
これは間違いなく全日本が涙する!
274 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 18:52:18.90 ID:T/l+BuDm0
俺も極度の音ゲー廃人でゲーセンで彼女出来たわ
>>1の話が本当か釣りなのか、まず彼女がどうなったのかわからないけど、彼女大切にしようと思った
277 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 18:53:32.87 ID:hiNsX/wJ0
>>274
ちなみに何を極めてらっしゃるのでしょうか?
279 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 18:58:12.31 ID:T/l+BuDm0
>>277極めては無いけどギタドラリフです
282 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 19:01:51.20 ID:hiNsX/wJ0
>>279
かっこいいな・・・
俺なんて太鼓しかできね。
284 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 19:04:19.67 ID:T/l+BuDm0
>>282
やり込まなきゃ出来るようになりませんぜww
スレチなのでこのへんで
286 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 19:09:54.88 ID:Obtepeco0
良スレすぎる…
289 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 19:27:03.30 ID:Hr3/t+Yc0
吹石さん生きてたら悠長にスレ立ててなんかないよね。
ということは、、なんだ完治したのか。
290 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 19:32:19.30 ID:C6/Ad4RA0
天に還ったんだろ。
291 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 19:51:48.54 ID:/58/6som0
>>289
だれかにきいてほしくてスレたてるのも大いに有り得るんじゃね?
293 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 20:16:49.70 ID:FfpJ0zPk0
全俺が泣きそう…
295 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 20:27:06.93 ID:RtZ4bQJy0
私の次レスが荒らしでなければ、
神スレになる予感…
302 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 22:12:28.59 ID:b3bRu2fSO
すごい、切ない気分、、、本当こうゆう時運命の糞野郎って言いたくなるわ
304 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 22:37:00.70 ID:RDrAkKBr0
このスレの事考え続けて
明日会社で上の空だったら「1」さんに悪いから、
頑張って仕事するよ!!
306 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 22:45:11.82 ID:ytmvefIgO
おい何だよ
こんなくその命だけどやるから生きろよ
...ちくしょぉ
308 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 23:08:45.30 ID:rFBqa3vV0
明日仕事だけど最後まで読む

309 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 23:24:49.79 ID:WuLtuWlB0
こんばんは。
思ったより早く帰れた。
みんなありがとう。少しだけど、書かせて頂きますね。

310 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 23:27:44.58 ID:PlvqQnxo0
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
311 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 23:29:37.05 ID:b3bRu2fSO
嬉しいんだ、来てくれたのは嬉しいんだが展開的になぁ、なんかなぁ、う(´;ω;`) 312 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 23:30:59.18 ID:b9wwBkUkO
(゚∀゚)バイトおつかれー
314 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 23:32:02.00 ID:sdG+A9i+0
ティッシュ用意した

315 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 23:33:14.89 ID:WuLtuWlB0
散歩から帰ると、病室に一人の女の子の姿があった。

どうやら、彼女の高校時代の友人らしかった。
彼女「てて子…」(名前は仮名です。LOVの彼女のお気入りの使い魔から)
友人「心配してたよ…」
俺「こんにちは」

俺は空気を読んで席を外そうとした。すると、
彼女「いていいよ…」
彼女がそういうので病室に残ることにした。

316 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 23:36:50.00 ID:WuLtuWlB0
彼女たちは懐かしい話に話を咲かせていた。
でも終始、彼女が病気の話に触れることはなかった。

そして30分くらいしたらだろうか、友人さんはお見舞いをおいて去っていった。
見たところ、癌のことすら知らななそうだし、彼女の病気について知らなそうだった。

俺「友達には、病気のこと話してないの?」
彼女「うん、てて子だけだよ。それに癌とか知らない。すぐ治ると思ってる。」

317 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 23:38:44.86 ID:WuLtuWlB0
俺「誰にも言わなくていいの?」

きっと俺が同じ状況になったら多くの友人に言ってしまう。

彼女「心配かけたくないじゃん。普通、みんなビックリしちゃうよ。
本当に少しの人が分かってくれてれば、それいいんだから」
彼女はとても優しい口調で言った。

318 :名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 23:38:53.53 ID:Buwz9axx0
気になって眠れんわ
319 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 23:39:05.98 ID:LaUs1+ko0
俺もLoVやってたからそっちの話したかったが、全然そんな雰囲気ではなかった;;
でも海種使いだったのかな。

320 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 23:40:23.76 ID:WuLtuWlB0
>>319 海種使いだったよ。おれも真似して海種使ってた。分かってくれてなんか嬉しいわ。

321 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 23:44:45.43 ID:WuLtuWlB0
その少しの人に、俺が入っていたのは、嬉しくもあり、
なんとも言えない気持ちだった。

この子はもし俺がいなかったら、誰にも言わず、家族だけに頼って、
そう思うとなんだか辛くなった。

それからの日々は割と穏やかだった。
彼女は病院から離れられなかったが、俺は大学をできるだけ抜け出し
なんとか毎日でも彼女に会いに行った。

322 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 23:45:46.06 ID:LaUs1+ko0
>>320
やっぱそうかー。私は不死使ってました。
話の腰を折ってごめんね。続けてください。

323 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 23:48:25.22 ID:WuLtuWlB0
花が好きだったから、けっこうな頻度で花を買っていった。
彼女のお気に入りの花はトルコギキョウという花だった。

俺が偶然花屋さんで見つけて買っていった花を、彼女はとても気に入ってくれた。
青と白の色合いが綺麗な花だった。

でも毎回なるべく違う花を買っていった。
そして病室で二人で「花擬人化ごっこ」
をして持っていった花を女の子の絵にして遊んでいた。

324 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 23:52:41.16 ID:WuLtuWlB0
よく笑った。花を持って行くと彼女は決まって
満面の笑みになって喜んでくれた。

彼女「今日はどうしよっかなー」
なんて言ってふたりで花を見て絵で遊んで、
本当に彼女が病気だってこと忘れるくらいに楽しかった。

326 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 23:54:46.07 ID:WuLtuWlB0
でもいつもいつも調子がいいわけじゃなく、
日によっては行っても起き上がることすら辛い日もあって、

そうすると俺はふっと病気のことを思い出して途端に辛くなった。
そんな日も俺はお母さんに言って、持っていった花だけは
花瓶に入れるようにしていた。

327 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/15(日) 23:56:15.53 ID:JH2srFjD0
トルコキキョウの花言葉>>1は知ってる?
その事について触れるとしたらごめんなさいね

328 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 23:58:58.77 ID:WuLtuWlB0
ある日、いつものように病室に向かうと、
やたらテンションの高い彼女がいた。

彼女「ねえねえ、聞いてよ聞いてよ!」
俺「あらら、元気だね。どうしたの?」

彼女「外泊許可がもらえたよ!五日間!」
俺「本当に!?」

彼女「嬉しいなあ。2日間はおうちに帰るけど、わたし三日間は富澤といるよ!」
俺「本当に!」

329 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 00:00:22.79 ID:WuLtuWlB0
>>327 いや、わかんないですwなんなんでしょう?

332 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 00:05:38.01 ID:qxHxUsLB0
>>329
どうせなので話を全部聞いてからにしますね
展開次第で吉と出るか凶と出るかわからないので
333 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 00:06:45.76 ID:mPJ/ueGA0
外泊出るといよいよやばい予感
334 :名も無き被検体774号:2012/01/16(月) 00:16:37.86 ID:txRiV3MN0
うちの姉も一年前乳がん発見されてな。
だが時すでに遅し、体全体に侵食してる。
自分も>>1と同じ心境だから分かるよ。
お前らもちゃんと健康診断してくれ、頼む。
338 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 00:18:36.12 ID:KEi5yus30
>>334
俺も去年叔父を亡くした
最期はもうガリガリになって
息してないと思ったらしばらくして心臓が止まった
339 :名も無き被検体774号:2012/01/16(月) 00:20:56.02 ID:txRiV3MN0
>>338
姉ちゃんまだ生きてるけど、もう残り少ないみたい
340 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 00:21:12.63 ID:x54nf88m0
外泊おk=先が長くない
ってイメージしかないのは俺だけかな

341 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 00:21:28.68 ID:x9+/iUde0
彼女「デート行きたい!デート!」
俺「いいね、いこういこう。」

彼女「ゲーセン行こうよ、ゲーセン!」
こんなに元気で明るい彼女を見るのは久しぶりだったので、
俺はすごく嬉しかった。
どうにか彼女をたくさん楽しませてあげたい、そういう風に思った。

342 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 00:23:29.33 ID:cGKiHjoj0
もう涙しかでないすわ。f5がきついっす
343 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 00:23:38.59 ID:+acmGupP0
すでに涙腺が決壊しそうなんだが…
344 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 00:24:32.71 ID:cNQajzD20
花言葉調べて涙腺崩壊した

345 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 00:24:34.16 ID:x9+/iUde0
二人で、三日間何をするか考えふけった。

彼女はゲーセンに行きたくて、俺と普通のデートが一度してみたかったのだという。
そして、俺の生まれ育った街が見たいということで、俺の実家に来たいということ。

この二つだった。
彼女は多くを望まなかったし、贅沢も言わなかった。
何か欲しいものとかないの?
と聞いても、「ただ一緒にいたい」と言うだけだった。

346 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 00:24:41.50 ID:aS8Wbu6T0
涙やばい
彼女可愛すぎだろ…
348 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 00:26:20.98 ID:WdAtM8AuO
彼女のテンションの高さが(;ω;)なんかもういや、すごいフラグ、まじ泣けてきた
349 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 00:27:43.73 ID:SEuKli0k0
彼女かわいすぎる;;
350 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 00:29:55.53 ID:cOF2U+4D0
このタイミングでの外泊許可は最後の外泊としか思えない・・・

353 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 00:32:55.02 ID:x9+/iUde0
もしかしたら、最初で最後のデートになるかもしれない。
俺は覚悟していた。
この、外に出られる、普通に過ごせる三日間で彼女を最高に笑わせたいと思った。

俺は色々考えた。プレゼントを買うために、貯金を下ろした。
何を買うか、迷ったが、COACHの帽子をあげることにした。

彼女はCOACHが好きで(と言っても財布しか使っていなかった)、きっと帽子なら喜んでくれると踏んだ。

354 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 00:35:48.86 ID:VKbWOZLNO
淡くてせつなくて、いい話なんだけど、つらい
355 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 00:36:19.96 ID:qXuEQoPE0
スレが愛に包まれております
356 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 00:37:07.17 ID:WdAtM8AuO
あぁこの世は理不尽だよ・・・ちくしょう;;
357 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 00:37:26.64 ID:+acmGupP0
釣りだと言ってくれた方がどんなに…。
最後まで読ませてください。

359 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 00:37:42.57 ID:x9+/iUde0
当日まで、ドキドキとした。何をどうすりゃいいのか。

彼女にデート初日でやりたいことを聞いた。
彼女「ゲーセンに行って、そのへんフラフラするー」
俺「え、そんなんでいいん?」

彼女「特別にどっか行くより、そっちの方が普通のデートっぽくていいじゃん」
彼女「学校帰りに一緒に帰るくらいの日常さで、いいんだよ」
彼女はにこにこしてそう言う。

彼女が望むのなら、俺もあまり気張りすぎないようにしようと思った。

360 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 00:39:50.77 ID:cOF2U+4D0
3日ってのがまたなんかな・・・

364 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 00:58:49.39 ID:x9+/iUde0
その日が迫るごとにあたふたした。
実家に、女の子連れてくよって電話した。病気のことは伏せた。

前日に、意気揚々とCOACHに帽子を買いにいったが、あいにく売っていなかった。
彼女が一番好きなブランドはCOACHだった。COACHで帽子が欲しかったのに…

俺「あの…帽子が欲しいんですが…COACHのニット帽、被ってる人見たことあるんです」
店員「もうしわけございません…それはこちらの店頭では…」

あきらめられなかった。
俺は店内を見ていると、ハートの可愛いネックレスを見つけた。3万くらいした。
帽子を買うつもりでそんなに金は使うつもりではなかった。

でも俺はそのネックレスを買った。
しかし、この選択は正解だった。

365 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 01:02:12.00 ID:qXuEQoPE0
おお、正解だったか!
>>1よ良かったな

366 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 01:03:08.02 ID:x9+/iUde0
いよいよその日になる。
俺はリュックにプレゼントを忍ばせて、いつ渡すか決めかねていた。

お父さんとお母さんに挨拶した。
お父さんは優しそうに笑っていた。
「よろしく、頼むね。」
俺「はい、彼女のことは、任せてください。」
彼女「じゃーね、いってくる!」

俺もニヤニヤしていたけど、彼女も始終にこにこしていた。
楽しい、忘れられない三日間が始まる。

367 :名も無き被検体774号:2012/01/16(月) 01:06:05.99 ID:txRiV3MN0
うまく言えないが、
この話を書いてくれてありがとう>>1
368 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 01:06:07.06 ID:fmtyDkWmi
兄も病気で
この両親やりきれんな…

371 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 01:07:50.15 ID:x9+/iUde0
正直不安もいっぱいだった。
突然体調が変わったら?彼女に何かあったら?

でも彼女は俺のこと信頼して、全てを俺に預けてくれたんだろう。
もしもの時のために病院の番号もメモったし、お父さんとお母さんの番号も分かってる。
きっと、どうにかなる。とにかく彼女といられる時間を大事にしようと思った。

374 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 01:12:32.33 ID:x9+/iUde0
彼女「電車のろ!電車電車!」
俺「え、タクシーとかでもいいんだよ?」

彼女「そんなんセレブなデートないよw」
俺「まあこの時間なら人も少ないしね。電車に乗ろうか。」

駅に着く。彼女は大声を出す。
彼女「わわ、電車だよ電車!いいなあ懐かしいなあ!」
俺「なんだかいいね、こういうの。すごい不思議な感じ、至って普通なのにw」

ずっと、病室でしか会えなかったものだから、色々と新鮮に映った。
電車に乗っただけで、なんだかとても嬉しかった。

378 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 01:13:53.11 ID:HbZ8ThR6i
生きたいっておもうやつがあっさり死んで
死にたいってやつがしぶとく生きる
世の中理不尽だよね…
379 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 01:15:43.68 ID:9WSRwcRW0
>>378
そうだな

383 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 01:18:29.16 ID:x9+/iUde0
電車ではしゃぐ彼女はどこかヘンテコだったけど、
どう見ても普通の女の子にしか見えなかった。

この小さい体に、色んなものを抱えてると思うと、悔しかった。
電車内には同じような年齢の女性もたくさんいて、それを見てると複雑な気持ちになった。
俺「どこいこっか?」
彼女「あ、決めてないのー?もうしっかりしてよー」

俺「ええ、ノープランでいいって言ってなかった?」
彼女「嘘でしたー!言ってみたかっただけこういう事w」
彼女は笑いながら言った。

384 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 01:20:43.71 ID:x9+/iUde0
あーすまん、書くのちょっとだけ辛くなってきたよ。
少しだけ一服休憩させてください

385 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 01:21:22.31 ID:qXuEQoPE0
ヤバイ…情景が浮かびすぐる
386 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 01:21:43.50 ID:cOF2U+4D0
>>384
うん、休め。
388 :名も無き被検体774号:2012/01/16(月) 01:22:35.80 ID:txRiV3MN0
必要な分だけ休んでいいよ。
おつかれ
389 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 01:24:09.30 ID:llrdI5TH0
もういいっ・・・!休め・・・!>>1ッ・・・!
390 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 01:24:46.08 ID:f5KWgNoP0
こういうスレの時だけお前ら空気読むの上手いよな

392 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 01:26:58.40 ID:x9+/iUde0
>>391 やや、もうちょっとだけ書かせてくれ。

394 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 01:27:38.60 ID:WdAtM8AuO
こうやって思い出してくのは色々くるものがあると思いますが、>>1 頑張ってお(`;ω;)
396 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 01:31:22.74 ID:FkKH4r1nO
デートプランぐらい立てろよ
予約されたりするの女の子は喜ぶだろ
399 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 01:35:03.15 ID:qXuEQoPE0
>>396
>>1のウブさから言って無理だ
察してやれ

402 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 01:37:44.19 ID:x9+/iUde0
彼女は電車の中でも突拍子もないことを言い出す。
彼女「ねえねえ、ケンカしよ!」
俺「え、は?」
彼女「もう、ふざけないでよ!」

俺「どゆことwww」
彼女「失礼しましたw」
ケンカをするはずがすぐ漫才みたいになってしまって、二人で笑い転げた。

俺は彼女が何を求めているのか、なんとなく分かっていた。

404 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 01:38:08.10 ID:6EAWpJ7G0
花言葉の攻撃力ハンパないな

406 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 01:42:09.14 ID:x9+/iUde0
花言葉が気になるけど、続けますw

彼女は自由だった。そう、彼女はこういう人だったんだよ。
俺は凄く安心していた。

けっこう電車に乗って、とりあえず新宿で降りた。
彼女「あ、そだ。ゲーセンでも行かない?」
俺「それ最初から決めてたんじゃんww」
彼女「ま、そうなんだけどww」

彼女のワールドになりつつあった。
俺はすごく懐かしい気持ちになった。
会ったばかりの頃を、思い出すようだった。

408 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 01:46:53.52 ID:x9+/iUde0
ゲーセンに着くやいなや、彼女はテンションだだ上がり。
彼女「大きい!すごい!この雰囲気懐かしい!」
俺「初めてだけど、すごいなー。格ゲーとかも猛者がいそうだ。」

彼女「デッキ組んだんだよデッキ!まずLOVね!」
もう大はしゃぎの彼女を見ていると、こっちも楽しくて仕方がなかった。

411 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 01:47:50.15 ID:yO0Vd0vqI
いい話しだ。花言葉は各自確認しておこう。

413 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 01:51:51.18 ID:x9+/iUde0
俺たちはまあ、アケゲーオタだから、ここに会話の内容書いてもあれかもしれないけどw
彼女「わだリバデッキ作ったんだー!ゲート閉じちゃうよゲート!」
俺「いや、させない!俺のムーブでそんなものは…」

ま、分かる人だけ分かってくださいw
こんなこと言い合いながら、それは楽しくプレイしていたわけです。

415 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 01:56:22.85 ID:x9+/iUde0
そのあとはひと通り色々まわる。
彼女がポップンやりたいと言えばやり、太鼓叩きたいと言えば、叩き。

そのあと二人で格ゲー武者修業と名づけ、すいていたので
勝てない相手にコンビを組んで挑み続けたりw

友達とやったら盛り上がった試しのないQMAというゲームでも、
二人でハイタッチしながら嘘のように盛り上がったり。

とりあえず、俺達にとってゲーセンというのはこの上なく楽しいスポットだった。

418 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 02:00:08.84 ID:x9+/iUde0
そんなことをしているうちにあっという間にお昼を回っていた。

俺「そろそろ引き上げようかー」
彼女「すごい楽しかったー!」

彼女は本当に満足しているようだったので、俺は安心した。
かくいう俺も本当に楽しかった。

俺「お昼どうしたい?」
彼女「マックがいいなぁー」
俺「え、そんなもんでいいの?」
彼女「わたし携帯のクーポンあるからねー!」

419 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:00:52.49 ID:yO0Vd0vqI
失礼。まさにドラマ。このあとの展開、息がつまります。
420 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:01:20.31 ID:9YlaqSz4i
>>1頑張って
424 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:03:02.47 ID:QCtubbcK0
ゆっくりでいいぞー
426 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:03:43.15 ID:SEuKli0k0
やばい涙腺が…
まだ途中なのに
427 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:05:01.81 ID:yO0Vd0vqI
ガンバ、俺たちはその切ない気持ちを感じたい。
428 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:05:14.87 ID:9I0f0EPiO
寝ようとして軽い気持ちで開いたら‥花言葉も‥
目腫れたまま大学行く羽目になるわ‥
>>1 頑張って
おやすみ皆

429 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 02:06:45.07 ID:x9+/iUde0
彼女は本当になんてことない日常の時間を過ごしたいってのはもう分かっていた。

彼女「わたしはねー、てりやきかなw懐かしいな~」
カウンターで楽しそうに選ぶ。
俺「じゃあ俺はベーコンレタスでww」
彼女「シェイク飲もうよシェイク!」

はしゃいでる彼女を見るのは楽しかった。
何をしていても、本当に楽しそうにしていた。

430 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:06:59.57 ID:Q8gYt84OO
追いついた
まじ泣ける(泣)
明日学校休んで
こんな子探しにゲ~セン行くわ
431 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:10:19.49 ID:zIltmcuT0
前、スーツ姿のお姉さんが一人でコインゲームやってた。
432 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:10:57.77 ID:UsuMV0hyi
彼女は普通の日常、普通の生活、普通のデート。
全てがありがたく見え、幸せに思えたんだろうな。
俺たち人間、特に大人はきたねぇよ。金だコネだ権力だって。
みんなわかんねぇよな。今こうしてなに不自由なく生きてる事ありがたいとおもわねぇよな。
この命あげられるならこうゆう子にあげてぇよ
434 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:12:25.44 ID:9YlaqSz4i
>>431 ええ話やん
435 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:12:27.46 ID:qXuEQoPE0
もう何年も行ってないが
行ってみるかゲーセン

436 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 02:12:29.06 ID:x9+/iUde0
席に着く。一息つく。

彼女「マックこんなに美味しかったかなあw」
俺「久々に食うと美味いんだよねえ」

彼女「わたしはポテトを欲しているよ」
俺「あるよ?」
彼女「ちがうよ、ほら」

彼女は口を開けて促す。正直、アホである。
そして、俺が口にポテトを入れてあげると、食べながら
「10点~!」
などと意味の分からない事を言い出す。

俺もこれをやらされるハメになって、二人してマックでアホなことをしていたw
でも、楽しかった。

437 :名も無き被検体774号:2012/01/16(月) 02:14:26.24 ID:txRiV3MN0
普通が一番幸せだって。
これ見てると痛いぐらい分かる
438 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:14:28.55 ID:diXg8QK80
ポッキーするとこだったかw
440 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:15:20.48 ID:yO0Vd0vqI
頑張れ! 実話だろうか、フィクションだろうか、このレスは感動。

441 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 02:15:51.50 ID:x9+/iUde0
今思えば、俺は彼女のこういうところに惹かれていた。
一緒にいると、なんでも面白く思えて、笑いが絶えない。

時々本当にあほらしいことを言っては、笑顔になる。
それがすごく心地良かった。

445 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:20:03.51 ID:QCtubbcK0
普通の恋愛してみたいぜー(T_T)
446 : 忍法帖【Lv=22,xxxPT】 :2012/01/16(月) 02:20:04.21 ID:hGwtjpu00
いい話だな
447 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:20:08.10 ID:qXuEQoPE0
俺は続きはまた明日宣言が出るまで見守る
っーか、ネックレスの出番とその効果が気になってw
話の布石がイイ感じで寝れねぇw

451 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 02:23:09.99 ID:x9+/iUde0
>>443 彼女は10-feetってバンドが好きだったよ
いつもライオンって曲聞いてた

452 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 02:24:55.17 ID:x9+/iUde0
もう今日は遅くなったので、そろそろ落ちますね。
みんなこんな時間までありがとう。
明日の夜には完結に持っていけるように頑張りたいです。

453 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:25:50.57 ID:WvMuqEoB0
冬目景のイラストで脳内再生してしまうな
454 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:26:14.62 ID:QCtubbcK0
>>452
おやすみー。
楽しみにして、待ってる

457 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 02:28:02.51 ID:x9+/iUde0
>>453 冬目景俺も大好きだ。ってか彼女も好きだった。いいよね、あの人

459 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 02:29:41.29 ID:LC3h+2bj0
支援
10-feet:たしか届きそうで届かない距離かなんかだった気がする
俺はgoes onが好き
461 :名も無き被検体774号:2012/01/16(月) 02:30:25.92 ID:txRiV3MN0
>>1おつ
明日も来るよ
464 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:41:45.28 ID:dkar+y+si
最近彼女を放ったらかしにすること多くなってきたけど、これ読んでもっと大切にしようと決めたよ
ありがとう>>1
470 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 03:11:43.32 ID:UyTgZsXz0
こんな青春痛すぎるわ
476 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 05:30:36.04 ID:q3SD1qW40
釣りでしたって言って欲しい最後に
寝る前にとんでもないトコ見てしまった・・
477 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 05:58:22.42 ID:p6wdR6MN0
彼女も好き だ っ た 。
(´;ω;`)
478 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 06:01:43.48 ID:9zEkPE1U0
あれだよな、俺の母ちゃんも卵巣ガンになったけど手術後ってメッキリ弱っちゃうんだよな
見てるこっちが辛いのよ
この子には頑張ってほしいな
479 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 06:07:21.76 ID:O5okXC2s0
こんなに釣り宣言が欲しかったことがあっただろうか。いやない。
480 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 06:18:58.67 ID:0PYqSYlT0
奇跡的に回復して
かわいいおばあちゃんになって
孫に囲まれながら
笑顔で息を引き取ったんだよな
そうだろ?
そうだと言えよ!おい!
482 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 07:25:44.20 ID:Nb5RvuPf0
起きて一発目に読んだ。。。こんな話、小説かドラマでしかみたことねーよw
釣りだろ?釣りなんだろ?
そうと言ってくれ、マジで
484 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 07:54:30.42 ID:H2mtaLoO0
俺も嫁のこと大好きだし大切にしてきたつもりだけど、こんな精神状態で居れるか自信がない…
492 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 09:42:12.64 ID:l3Ag4UeX0
20代だけど健康診断したほうがいいかな?
元気だからなんも心配してないけど
494 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 09:50:50.05 ID:e3m9Kv46O
>>492
女ならやっとけ
495 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 10:01:57.16 ID:zB2gJPG2i
追いついた…
電車の中で読んでたら泣いた(/ _ ; )
命、幸せって…
考えさせられる
500 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 10:38:27.10 ID:R28txUvvi
過去形なんだよなぁ
ホントに釣りであってほしい
544 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 16:26:22.64 ID:RqGpU1YOP
>>1のおもいを見届けるか
545 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 16:34:54.73 ID:cT0WGf2m0
lov週に2,3日はやるJKだけど、声かけられたことなんてないぞ。
どうなっていやがる。
ハッピーエンド待ってます。
547 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 16:39:39.21 ID:wIjFiIu70
>>545
今度対戦しようぜ
声かけるからキャスケット被って来いよ
548 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 16:47:27.59 ID:cT0WGf2m0
>>547
おうよろしくな。
ワダリヴァ買いに行ってくる…
549 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 16:47:47.72 ID:OXILqM3q0
>>545
ここ話的には、lovやってて声かけられた方が ○○フラグだがいいのか
ついでに誰かに声掛けるなよ、それも向こうに○○フラグだ
550 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 16:57:11.91 ID:kWWipDFY0
>>545
美人なの?
551 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 17:07:35.29 ID:cT0WGf2m0
>>549
話しかけられたらそれはそれできょどるけどね
実際lovやってるとき忙しいし話しかけられなくない?
>>550
ゲーセン通ってアケゲーやってるて時点でお察しだろ
言わせんな恥ずかしい
552 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 17:13:25.04 ID:kWWipDFY0
>>551
ごめん、野暮なこと聞いちまったなw
553 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 17:17:16.30 ID:NIIUhmof0
でもゲーセンで一人で音ゲやってるかわいいこっているよね
話しかけられないけど
ってかゲーセンで人に話しかけづらい・・・
554 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 17:21:25.50 ID:kWWipDFY0
実際ゲーセン行ってて話しかけられたいもん?
556 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 17:25:58.07 ID:cT0WGf2m0
>>554
女プレイヤーだとおとなりとか後ろからガン見されたりするから
そんなに見るなら声かけてくれたらいいのになと思ったことはある
557 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 17:34:38.38 ID:kWWipDFY0
>>556
女プレイヤーは珍しいから眼で追いたくはなるね
558 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 17:37:09.06 ID:NIIUhmof0
男女関係なく上手い人には話しかけてみたい
でも人見知りなジレンマ・・・
559 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 17:43:15.41 ID:DUMxvo6w0
BGMが平井堅の曲が流れてとまらないの・・・
涙腺がヤバイの・・・ヤバイ
561 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 17:53:52.22 ID:rsE5PANx0
UFOキャッチャーがめちゃくちゃうまいお姉さんならいたなぁ
その人が持ってたコンビニ袋4つくらいが全部景品でパンパンになってて
見てたらほとんど百発百中で景品をGETしてた
俺がほしかったあしたのジョーのフィギュアもGETしてたから
思わず声をかけてしまった
「すいません、ジョーが泪橋に佇むフィギュア、お金出すんで譲ってもらえませんか?」 「ごめんなさい、丹下と力石しか持ってないです」
「…そうですか…残念」
「じゃぁ…」 スタスタ……
「あ、ちょっ…」
綺麗な人でした。
562 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 17:54:55.47 ID:wIjFiIu70
コツおしえてください!っていって手を添えてもらってやったらよかったのにw
566 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 18:20:07.75 ID:ykns6fMs0
毎日頑張ってる旦那においしいごはん作ったげようと思う
普通が一番幸せなんだな

569 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 18:39:53.82 ID:x9+/iUde0
こんばんは。
お待たせいたしました。みんなありがとう、ほんとうに

ぼちぼち再開していってもいいですかね?

571 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 18:41:32.90 ID:p37ljSgtO
>>569
おかえり~
よろしく!!
572 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 18:42:00.76 ID:jyrYcl8U0
キター!
モニターの前に正座しました
577 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 18:46:31.16 ID:Dp8MHfqn0
おかえりー、早くハヤク!!
運転に集中出来ん…

580 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 18:52:37.56 ID:x9+/iUde0
一服しつつゆっくり書いていきますので、
みなさんもゆったりお付き合い頂ければ。

マックでの俺達は年甲斐もなくはしゃいでいた。
まわりに高校生やら大学生も多くいたと思うけど
その子ら以上に大笑いしていた。

彼女「ねえ、煙草吸ってイイよ」
俺「え、どうして?」
普段、彼女の前では絶対煙草を吸うことはなかった。というか不可能だった。
その時は喫煙席に座っていた。

俺「くさいよ?」
彼女「いいの」
言われるままに一服した。
彼女は黙って眺めていた。

581 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 18:53:55.52 ID:CCqLDcq10
この時点でヤバいわ・・・・・・
583 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 18:54:36.36 ID:2apkvwPH0
>>581
はやいだろ

585 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 18:56:42.07 ID:x9+/iUde0
案の定、
彼女「ごほっ、くっせーね。」
俺「だから言ったじゃーんw」

彼女はそう言ったものの、にこにこしているだけだった。
俺も、なんだか照れくさくなりながら、一服。

そうしていると、俺の携帯にメールが来た。

591 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 19:00:54.78 ID:x9+/iUde0
妹からだった。
俺には一つ年下の妹がいる。

内容の趣旨としては、
「兄貴今日女の子連れてくるんだって?期待しとるわw」
みたいな感じだった。

おちょくっていやがる。基本仲悪くもなく、
実家に帰れば一緒にゲームしたりもするし、なにぶん
妹自体も少しオタクなので、気が合う兄妹ではある。

594 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 19:08:08.03 ID:x9+/iUde0
俺「午後からどうしよっか。電車の時間までは、けっこうあるんだよね。」
彼女「買い物行きたい!本屋さん行こ!」

俺「え?本屋さんでいいの?」
彼女「間違いない」(長井秀和のマネ)
俺「なっつwww」

彼女のこのあたりはもはや言うまでにもあらずだったけど、
彼女はよく芸人のマネをしては笑っていた。

598 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 19:14:21.73 ID:x9+/iUde0
まあ入院生活も長いわけだし、きっと欲しい本とかもいっぱいあるんだろう。
そして書店に赴く。

彼女「ひれーっ!」
俺「俺も初めて来たけど大きいね…」

彼女はコミックコーナーに駆け出す。
そしてずーっと俺の手を引っ張って、
「これ、〇〇さんの本、すごく好きなんだ~
あ、〇〇さんの漫画、これは作画綺麗で…」
という風に喋り疲れるんじゃないかって思うくらい話す。

俺「大抵本屋とか一人で来るけど、一緒に来ると
好きな本のこととか話せて楽しいね。」

601 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 19:19:56.77 ID:x9+/iUde0
俺自身、正直にそう思った。
俺も普段から本屋巡りとかが好きで、好きな絵柄の作家さんとか
見つけたりするのが好きだった。
でも一人だどこか寂しい部分もあった。

それを彼女と共有するのは楽しかった。

彼女「でしょーじつはこういうとこに二人で来てみたかったんだよね…」
彼女は照れくさそうに言った。

彼女がどうして普通のデートがよかったのか
なんとなく分かったような気がした。

602 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 19:21:14.84 ID:CCqLDcq10
おい・・・・・・もうやめてくれ・・・・・・・
605 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 19:27:56.99 ID:tRhU7qSRi
仕事に身がはいらねぇ…

606 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 19:28:15.36 ID:x9+/iUde0
俺たちは、笑うときもそうだけど、お互い語りだすと止まらない。
格ゲー談義をするときもそうなんだけど、どのプレイヤーが強いかとか、
そういうことを夢中になって語る。

彼女は、俺のオススメの本を教えて欲しいというので、俺も彼女に負けじと語った。
言っても言っても、「他は?」「全部知りたい」
と言ってきかないのでキリがなかった。

彼女「富澤オススメの本、全部読みたいな…」
俺「よし、今度持って行ってあげるね。」
彼女「そんなー悪いよー」
俺「ほんとは?」
彼女「待ってました…w」
彼女は苦笑いと共に本音を漏らした。

607 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 19:29:19.34 ID:RQOpyNfs0
彼女可愛すぎんだろ・・・
608 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 19:31:35.73 ID:c7UXEoRe0
女の子のはにかんでる姿こそかわいいものはないな
609 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 19:32:22.68 ID:p37ljSgtO
>>1の感性素敵だな

614 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 19:42:39.01 ID:x9+/iUde0
すいませんちょっとだけ休憩します

平井堅ってレスがあったのでyoutube見に行ったら自爆してしまいました
すいませんすぐ復帰します

615 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 19:45:57.33 ID:LAdbH0ZcO
>>1はこれ思い出しながら書いてて、辛くないわけないよな?
俺なら途中で発狂して投げ出すレベル。
616 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 19:46:21.55 ID:+AYpV7o70
待ってるから、ゆっくりで
617 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 19:48:19.55 ID:T5t5QHtHi
彼女可愛いなぁ
621 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 19:53:33.05 ID:diXg8QK80
告白とか無くてもいい感じ
623 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 19:54:56.68 ID:rsE5PANx0
>>621
だな
磁石が自然に引き合うような感じ

628 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 20:02:12.84 ID:x9+/iUde0
電車までひとしきり時間があったので俺はその後
プラネタリウム行く?とかどっか美術館行く?とか聞いた。
けど彼女の答えは違った。

彼女「1時間だけカラオケに行きたい」
俺「ああいいねーそれ。座ってると負担もすくないもんね。」

カラオケに行くと、どんな感じになるんだろうと思ったけど、
彼女のレパートリーは実に豊富だった。
お互い真剣に歌うというよりふざけてばかりだった。

二人してテニミュを空耳で歌ったり、盛り上がる曲で合いの手を
入れあったりして、はしゃぎ倒した。
彼女は疲れちゃうんじゃないかって、心配になるくらいだった。

630 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 20:05:56.65 ID:x9+/iUde0
楽しい時間なんてあっという間なもんで、電車の時間が迫った。
カラオケでクーポンみたいなものをもらった。
マックでもクーポンみたいのをもらった。
そういうものをもらう度、俺は
「次があるのかな…」と一人で思った。

632 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 20:08:00.51 ID:iBjEHxqbi
これは悲しい
633 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 20:09:23.01 ID:5fzD/KhX0
泣いた

636 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 20:10:30.84 ID:x9+/iUde0
電車、特急列車。
俺の地元にむかう電車だった。
俺の地元までは特急で2時間くらいだった。

彼女「わーなんか旅って気がしてきました!」
俺「楽しいよねー」
彼女はそそくさと売店に向かった。
そしてじゃがりこを買ってきてドヤ顔で俺に見せつける。

彼女「旅っつったらこれでしょ!」
俺「車内販売もあるんだけどねぇ」
彼女「マジか!」

637 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 20:10:32.94 ID:MFtf8uY80
おっさんまた泣いた
釣りって言ってくれ
638 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 20:10:36.32 ID:Ve6J8iFX0
平井堅のいつか離れる日が来ても
聞いて死んだ(T ^ T)
640 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 20:13:45.75 ID:bSXoEoHz0
もうみんなやめろよお…
バイト前なのに泣いてるだろ俺が…
641 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 20:18:16.22 ID:xGHrZAy10
一緒にいたら楽しそうな彼女だな

645 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 20:23:21.17 ID:x9+/iUde0
特急に乗る。
最初こそ彼女は特急ってすげえ駅すっとばすよね!
とか言って元気だったんだけど、そのうち疲れちゃったのか、
しばらくするとすっかり眠ってしまった。

俺は、しばらく静かな時間を過ごすことになる。
よこの彼女を見ると、色々と、思うものがあった。

648 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 20:26:22.58 ID:x9+/iUde0
少し油断すると、こんな日がずっと続くと錯覚してしまう。
この三日間が終わった先にはどんなことが待っているのか…

考えたくなくても、嫌でも脳裏をよぎった。
ここで、俺は本当に泣きそうになる。
そして彼女に分からないように泣いてしまった。

特急の指定席で、一人で号泣した。
どうしてだったか分からないけど、すごく悲しかった。

649 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 20:27:38.19 ID:WvOioCSV0
寝顔ってずるいよな
650 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 20:29:03.07 ID:wKWtKGgU0
>>1と吹石との同棲イベントが現在も進行中だと信じている、
俺の期待を裏切らないでくれ

651 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 20:34:25.78 ID:x9+/iUde0
こんなんではいけない。俺は、思いついた。今だ、と。
寝ている彼女の首に、気付かれないように、プレゼントのネックレスを巻こうと思った。
窓によりかかっていたので、すきまがあってた。
起こしてしまうかハラハラしつつも、どうにかこうにか彼女にネックレスを
つけることができた。

ビックリするかな。俺は不安と期待でドキドキした。

652 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 20:36:16.27 ID:QCtubbcK0
うわ、いいなー
微笑ましい
653 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 20:36:19.06 ID:tIKq19t4O
やっとネックレス北

654 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 20:37:23.72 ID:x9+/iUde0
駅に着くまで彼女は熟睡していた。
ここまで上手くいくと思わなかったけど、しかしよく寝ていた。疲れたんだろう。

駅に着くアナウンスが流れる。
俺「さ、着いたよ。起きて起きて。」
彼女「え、あ…」

寝ぼけている彼女の手を引いて、俺は彼女を誘導した。

655 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 20:40:00.21 ID:cOF2U+4D0
これは・・・>>1ナイス!!!
656 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 20:40:05.66 ID:2apkvwPH0
イケメンだな>>1
657 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 20:40:49.81 ID:MFtf8uY80
いち おまえ かっこいい

662 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 20:42:26.71 ID:x9+/iUde0
ホームに降りると辺りは暗くなり始めていて、 宵の口と言ったところだった。

彼女は降りると、う~んと伸びをして「よく寝た」とつぶやいた。
俺はドキドキだった。

彼女「わ!なにこれ…ネックレス?富澤?」
俺は「魔法だよ、きっと」と言うつもりだった。でも、

俺「誰かのいたずらか…?」
意味が分からないw

664 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 20:43:55.56 ID:cOF2U+4D0
>>662
おい。そこは魔法だろおぉぉおっぉ

665 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 20:45:54.81 ID:x9+/iUde0
かっこいいこと言おうとしたのに、彼女にこっちを見られると恥ずかしくなって
ついついおかしなことを言ってしまう。

彼女「えーww富澤でしょーwこれ可愛いなー。」
俺「うん…プレゼントだよ。すっごい似合ってる。」

本当に似合ってた。自分の選んだネックレスをつけている姿が、
とっても、微笑ましかった。

666 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 20:46:07.96 ID:+vfrWPE90
もう>>1がかっこよすぎて見てるオレが辛い…
続けて下さい…

667 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 20:50:32.37 ID:x9+/iUde0
瞬間、彼女は俺に抱きついてきた。

俺はビックリして心臓飛び出るかと思った。
俺「ぅお…!」ビックリして、変な言葉が出る。

彼女「ありがとう。絶対絶対、大事にするよ。」

勇気を絞って、俺も抱きしめた。
思えば、人生で始めて女の子を抱きしめた瞬間だったと思う。
とっても暖かくて、大事なものだって気がした。

670 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 20:51:19.02 ID:4RcE4fBoO
イケメンすぎるって
671 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 20:51:50.23 ID:Qca1klCr0
かっこいいですね

673 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 20:56:02.63 ID:x9+/iUde0
高校時代毎日使っていた見慣れた駅のホームの真ん中で、
俺は確かに人の温かみを感じた。

人なんてほとんどいなくて、駅のホームには俺と彼女だけだった。
向いのホームに高校生がいたが。

しばらくその状態で、彼女がいきなり
「充電完了だー!」
と大声をあげるものだから、ぱっと手を離した。

676 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 20:56:54.45 ID:Za6OG5J70
ポカポカした
ポカポカしただけにこの先が怖い・・・

678 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 20:59:56.61 ID:x9+/iUde0
改札をくぐる、なんだか照れくさくなっちゃって俺はぎこちない。
でも彼女はそんなのおかまいなしで、

「ほらら~らら~らら~♪」(聖剣LOMのドミナの曲)などと鼻歌を歌う始末。
ご機嫌だったんだろう。彼女は普段からよく歌う子だった。
それ、聖剣だね!なんていつものように俺もつっこめず、

駅を抜けるとそこには迎えが待っていた。

680 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 21:01:14.81 ID:x9+/iUde0
ちょいと失礼。
晩飯を作ってきますゆえ、しばし離れます。
30~40分で復帰しますね。

682 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 21:02:09.77 ID:N8PdPWCf0
終わりが気になるけどゆっくり見ていたい。
688 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 21:15:36.15 ID:J8w3rW4e0
15年ぶりに胸があつくなった

697 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 21:43:36.77 ID:x9+/iUde0
ごめんなさい。お待たせいたしました。

また一服しつつゆったりと再開したいと思います。

700 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 21:47:04.77 ID:diCQq7Qji
続きが知りたいけど知りたくない
もうゲーセンに不思議な子は居なかった
て事にしてくれ

701 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 21:54:02.83 ID:x9+/iUde0
迎えに来ていたのは、妹だった。
車で迎えにきてくれた。
「なんでアイツなんだよ…」
と思ったが、結果母親が来てもあまり変わらないので同じだった。

俺は彼女の荷物をずっと代わりに持っていたので、積みこむ。
俺「ごくろーさん」
妹「いえいえ」
彼女「こんにちは、わざわざありがとうございます。」
妹「こんにちはー」

妹は明らかにニヤニヤしていた。

702 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 21:54:14.30 ID:TpERXDKCi
>>1
帰って来てたのかぁ~
お帰りなさい
今追い付いてまたまた、泣いてしまった…
ネックレスのとこ凄くカッコいい!!
俺もこんな素敵な恋したいな~
703 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 21:56:36.01 ID:N8PdPWCf0
待ってたー
704 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 21:56:57.29 ID:eRE2oI1V0
おいついた!
マジ泣きそう…

705 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 22:00:44.01 ID:x9+/iUde0
妹「可愛いなー。同級生ー?」
俺「お前よりずっと年上だから」

彼女「いえ、全然気にせず接してくださいねw」
妹「こんな兄だけどよろしくお願いしますねー」

車内は女社会と化していたが、非常に和やかなムードで、
妹と彼女も気が合いそうな感じで俺は安心した。

709 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 22:08:33.88 ID:x9+/iUde0
車で坂をのぼる。
俺の実家はちょっと坂の上にある。
店がまったくないわけでもなく、いい感じの田舎だ。

家につくと、待ち構えていたように母さんが出てくる。
「いらっしゃい!遠くからお疲れ様」
彼女「いえいえ、よろしくお願いします。」
彼女は、こういうところで礼儀正しくて、当然のことながら少し驚いた。

気のせいか、母さんも妹も、よそよそしくて、落ち着かない感じだった。
無理もない。ダメ息子が急にこんな女の子を連れてきたら、
面食らうってもんだろう。

713 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 22:15:03.82 ID:x9+/iUde0
母さんと妹はまだ晩飯の準備中だったらしく、
彼女は手伝いたい、と言った。
俺は疲れてるんだから無理しないで、と言ったが、
どうしてもと言ってきかなかった。

俺「母さんエプロンあったっけ?」
母「あれがあったわよアンタのが」

彼女は俺が高校の家庭科で使っていたエプロンを身にまとった。
「どうかな?w」
恥ずかしそうにエプロンを着て彼女は言う。
俺「いいねー最高だよ。」

720 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 22:21:34.63 ID:x9+/iUde0
その様子を見て母さんと妹が俺の方を見て不自然にニヤニヤする。
俺は「ほっとけ!!」と心の中で連呼した。

彼女も台所についてできることを一生懸命手伝っていた。
うちの家族に混ざって、楽しそうだった。

俺はそれを横目に見つつ勝手口の裏口で一服していた。
俺も手伝おうとはしたが、アンタ失敗するから、と妹に阻止された。

722 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 22:22:14.77 ID:cHxXWezS0
>>720
妹gj
723 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 :2012/01/16(月) 22:26:22.87 ID:JxN1HClsi
なんてほっこりすんだ!
うらやましー

724 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 22:28:36.27 ID:x9+/iUde0
その日は、カレーだった。
ウチのカレーはレトルトは使わず、スパイスとかも使って、
無意味に凝っているものだった。

みんなで食卓に着く。
俺は若干の気まずさを隠しきれなかったw

彼女「こんなに本格的なカレー、おうちで作れちゃうんですね~」
母「まーこだわりだすとキリがないのよね」
母さんは鼻高々だった。

725 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 22:30:35.15 ID:x9+/iUde0
彼女「おいしい!美味ですよこれ!」
彼女が笑ってそういうとみな口々においしいと言い出した。

俺「うん、やっぱりおいしいね。」
妹「たしかに美味、だねw」

ご飯が進みだすと、妹と母さんが動き出す。

728 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 22:35:55.72 ID:x9+/iUde0
母さんは、「うちの息子の何がよかったの~?」
とか笑いながら聞き出すし、
妹は妹で、彼女がオタ気質であることを知ると、
途端に自分の好きな漫画とかの話を振りだす。

彼女は彼女で、「わたし一発芸とかできるんです」とか
ワケの分からないことを言い出すし、そうするとうちの妹も悪ノリしだすし、

色々とてんやわんやなんだけど、楽しかったよ。
初めて食卓を共にしたのに。

729 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 22:37:16.93 ID:qqaCxJ9bO
幸せ過ぎて逆にツラい・・・
733 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 22:41:10.62 ID:BtQKZFO00
容姿端麗、礼儀正しい、でも一発芸で盛り上げる
あまりにも出来過ぎた彼女だけに切ない・・・

734 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 22:42:02.65 ID:x9+/iUde0
そのあとも、妹が「今日は面白いテレビやってないから」と
言い出してアメトークのDVDを見だしたりした。

妹は終始馬鹿笑いしていて、
彼女も「正気ですか!?」とかケンコバのものまねを始めだして、
母さんがなんか果物食べる?と聞けば
彼女は味をしめて「正気ですか!?」と返したり、

いや、楽しかったんだよ。本当に。

737 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 22:48:51.19 ID:x9+/iUde0
夜も更けて、そろそろ寝る体制に入る。
彼女は、俺のベッドに寝かせてあげた。疲れてるだろうし、明日もあるし、
なにより体調を崩さないかすごく心配だったので、俺たちは早めに寝ることにした。

俺は毛布をしいて、床で寝ることにした。明日も、ある。明後日も。
明後日も、終わったら、その次は…?

夜になると途端に辛くなる。

部屋で二人になると彼女に言われた。
彼女「今日はすごく楽しかった。本当楽しかった。」
かみしめるように言う。

739 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 22:52:19.64 ID:x9+/iUde0
彼女と日常を共にしていると、あの病室に帰ることが途端におぞましく思えた。

でも、彼女はもっと、ずっと、帰りたくないんだろう。
俺は彼女に「楽しかったよ。今日は疲れたし、早く寝よう。」
とだけ言ってから、ずっと考え込んでいた。

母と妹に、病気のことを言ってないのが辛かった。
正直、俺も誰かに相談したくてしょうがなかった。

740 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 22:54:20.22 ID:TpERXDKCi
彼女の噛みしめるような言葉…
切なすぎる…
741 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 22:55:00.81 ID:yvH22yUw0
>>1の文才に嫉妬

742 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 22:56:02.95 ID:x9+/iUde0
彼女も寝て、妹たちも部屋にいるのを確認してから、俺は勝手口に一服しに行った。
電話をかける決心をした。

親父に電話をかけた。
俺はもう、誰かに話さないとどうしょうもなく辛くなっていた。

746 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 23:04:11.46 ID:p37ljSgtO
20代前半に1年くらい入院した経験あるけど、外泊って本当にあっという間に終わるんだよね…
747 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 23:05:12.96 ID:LFUHbAl+0
今は還暦で隣に帽子かぶって寝てる奴がいます
748 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 23:05:31.72 ID:Qca1klCr0
文を綴る才能あるね。
ホントに上手いね。
749 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 :2012/01/16(月) 23:08:48.34 ID:RNSTcwT40
このあたりまえの生活が
できてることに本当感謝だ(T_T)

750 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 23:12:40.62 ID:x9+/iUde0
親父「おう、どうしたー?」
俺「遅くにすまん、実は…」

俺は、彼女のこと、彼女の病気のこと、今すごく不安なこと、
すべてを親父に赤裸々に離した。
男同士で、話したかった。聞いて欲しかった。

親父は多くは語らなかった。そして、俺に言った。
「絶対、最後までそばにいてあげろよ。つらいと思う。
でもお前が弱音吐いちゃだめだろ。
いつだってそばにいてあげろ、男と男の約束だ。」

751 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 23:13:25.01 ID:gEklYoTr0
最近いろいろあって荒んでたんだけど、このスレ読んで心が温まった。
日本のどこかにいるんだねー
頑張れよ1
752 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 23:14:09.91 ID:xGHrZAy10
親父…
753 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 23:14:10.69 ID:BtQKZFO00
>>750
お父さんの強さと優しさを感じた
いいお父さんだ、大事にしろよ

754 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 23:15:02.31 ID:x9+/iUde0
親父は古風で、頑固な人間だった。
そんな親父の言葉は、俺の胸に強く響いた。

絶対に最後まで一緒にいよう。何が待ってるか、分からないけど。
青臭い小僧の俺が一人でずっと抱えていたことが、
親父に話したことで、とても軽くなった気がした。

755 :名も無き被検体774号:2012/01/16(月) 23:18:12.49 ID:txRiV3MN0
親父…
756 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 23:19:07.33 ID:zpt17khU0
いい親父で羨ましい
757 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 23:19:42.78 ID:1T5A/N4b0
親父でかいな

758 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 23:20:48.60 ID:x9+/iUde0
俺は親父に話して、すっきりした。
部屋にもどると、さっきまでの不安が嘘のように、スムーズに眠りに落ちた。

気付くと、窓から明かりがさしていた。
実家の俺の部屋は一つの窓にカーテンがなく、朝日は入り放題なのである。
起きると、彼女は俺の机で何かをしているようだった。

俺は寝ぼけていて、状況を読み込めず、目覚めて彼女がいること自体に驚いた。

762 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 23:26:24.63 ID:x9+/iUde0
朝飯を食べて、いざ出かけよう、となる。
前々から話していたが、彼女はとりあえず俺の育った町や場所を見て回りたいのだという。
俺は本当に楽しいのだろうか、と若干の不安があったが、
彼女がやっぱりどうしても、というのでそうすることにした。

彼女「今日は一日動きまわるねー!」
俺「無理しちゃダメだかんね。」

俺はさっそく車のキーを握って車をだそうとした。

766 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 23:30:52.43 ID:x9+/iUde0
すると彼女は珍しくぐずった。
俺はよく分からなくて、車乗らないの?と聞く。

彼女「自転車、あるよね…?自転車乗りたい」
俺「あ、そうなんだ。でも2台あったっけなー?」
彼女「そうじゃなくて。二人乗り…しようよ。」

俺「え?」
彼女「ずっとしてみたかったんだ…二人乗り」

767 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 23:34:02.75 ID:CCqLDcq10
もうダメだ・・・
モニタが見えねえ

768 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 23:34:49.85 ID:x9+/iUde0
俺「だめだよ、あぶないし、体に負担かかって疲れちゃうよ…」
彼女「わたし一度も二人乗りってしたことないんだよ…」

そう言われると、弱い。
かくいう俺も人生で一度も二人乗りをしたことがなかった。
だから怖い、ということもあったのだが。

俺「分かったよ。じゃあすぐ近くの俺の小学校まで、だけね。」
彼女「やったー!じゃあグローブ持ってこうよ!」

笑顔になってはしゃぎだすのを見ていると、仕方ないかって思えた。

769 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 23:36:07.59 ID:maqFtoVji
>>642
ロードぴったりだな
771 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 23:37:25.40 ID:TpERXDKCi
凄く素敵な子だな…
俺の命分けてあげたい…
772 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 23:38:41.15 ID:j+dpcaay0
彼女が自分の体のことを受け入れて出来るだけ普通の暮らしを望む姿が儚げで涙止まらん…
たかだか2ケツなのに…
773 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 23:39:26.65 ID:CYJZPGEA0
くっそ……
母ちゃん死ぬまで泣かないって決めたのに

774 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 23:40:03.70 ID:x9+/iUde0
彼女は「どう座るんだ?」ってつぶやきながら荷台にちょこんと座って笑った。

俺「それでいいんじゃないかなw
よし、じゃあ俺が乗るから一回降りて」
彼女「やったー!」

荷台に乗せて気付いたが、彼女は嘘のように軽かった。
家を出て、ろくに車も通らない農道のような坂道を下っていく。

彼女は、とてもごきげんだった。

775 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 23:41:09.52 ID:c7UXEoRe0
ゆっくり~ゆっくり~くだってく~

が脳裏をよぎった

777 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 23:42:18.49 ID:maqFtoVji
まさか伝説のジブリ乗りか?
778 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 23:43:55.22 ID:O63BVYgu0
共犯というのもいい思い出だな。。
780 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 23:47:39.55 ID:9Jzh2luzO
道路交通法違反ですな!通報しちゃうぞちくしょう
………ちくしょう

781 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 23:50:21.01 ID:x9+/iUde0
彼女は歌い出した。
「かーみーさーまー!ひとつきいてくれよー!」
それは彼女が好きだった藍坊主のテールランプだった。

俺も楽しくなって、一緒に歌う。
「かーぜーきるー!あしをーぼくにくれよー!」

はたから見たら馬鹿丸出しなんだけど、
もう、どうでも良かった。

784 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 23:53:51.37 ID:QCtubbcK0
藍坊主いいよなー
スプーンって曲が好きだわ
785 :名も無き被検体774号:2012/01/16(月) 23:53:06.87 ID:Qr+uUuGs0
いろんなBGMが脳内再生される…
ニケツ見てカントリーロード思い出した…
うわぁぁん。・゜・(ノД`)・゜・。
786 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/16(月) 23:55:40.19 ID:x54nf88mi
想像したらなんか微笑ましいのにすげえ切ない

787 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/16(月) 23:55:54.10 ID:x9+/iUde0
彼女はごきげんだった。色んな歌を俺に歌ってみせてくれた。
彼女は歌い終わると、
彼女「こら、拍手しろ!」
俺「どうやってすんだよww」

このやりとりを数回に渡って繰り返したw

788 :名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 23:56:12.37 ID:cHxXWezS0
このスレ見てると俺の死んだ幼馴染(女)思い出すわ…
803 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/17(火) 00:06:50.04 ID:KwSavrVB0
くそ。〉〉1の口調が俺の地元と同じなまりなのが気になって話に集中できねぇ・・・
804 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/17(火) 00:11:40.13 ID:o72mg8G60
>>801
そいやーみすずちんも、声優も、ゴールしちゃったね。。。

805 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/17(火) 00:12:11.95 ID:WJObiXhX0
そんなこんなで、近所の俺の母校の小学校に着いた。
土曜だったので、がらんとしていた。
少年野球のチームが、練習している以外、校庭もほかに人はいない。

俺「懐かしいなあ~。ここでよく、野球したんだー」
彼女「そうなんだー。すごい広いね…」
無駄に校庭だけは広い小学校だった。
807 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/17(火) 00:18:52.97 ID:WJObiXhX0
彼女は少女のごとく駈け出した。
思いっきり走りだしたもんだから、印象的だった。
あまり息上がるのもよくないのにね…。

彼女「こっちに来て!」
彼女「これ、うんていだよ、なつかしーw」

彼女は無邪気に色んな遊具で遊びはじめた。
彼女は滑り台の階段を上がって、俺が登ると滑り降りた。

彼女「無限ループだ!」
俺「そうなの?w」
こんな調子だった。

809 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/17(火) 00:21:52.50 ID:WJObiXhX0
俺たちは何故か滑り台の無限ループがツボに入ってしまい、
いい年してしばらくそこで笑いながら滑り台に興じた。

俺「いつまで経っても捕まらないww」
彼女「はやく追いついてww」

こんな繰り返しだった。

810 :名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 00:22:10.33 ID:QFkf4JvpO
>>807おい・・・なんかフラグたててないか・・・
811 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/17(火) 00:22:10.76 ID:uqasE5sB0
受験生だけど受験勉強より大切なことがここにはあると思ってる
812 :名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 00:23:59.29 ID:fzJGwJ/w0
それはスベルということ
813 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/17(火) 00:25:31.58 ID:tjSVWJwaO
>>812
>>811に謝りなさいww
814 :名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 00:26:13.95 ID:zlUH+60/0
>>811
ニートだけどハロワよりも大切なことがここにはあると思ってる
815 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/17(火) 00:28:33.29 ID:2f+qrroz0
>>812
評価したいがダメだろwwww

818 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/17(火) 00:29:48.04 ID:WJObiXhX0
しばらくすると冷静になって二人して、
「え、これ何が面白かったの?」的な感じになった。

遠くから少年野球の声が聞こえる。
彼女「ねえ、あの少年野球にいたの?」
俺「うん、懐かしい。もうずっと前のことだけどね。」

彼女はしばらくぼーっと駆けまわる少年たちを見つめていた。
彼女「キャッチボールしよう。」
俺「大丈夫?無理しないでね。」

彼女はまた歌い出す。
「べーすぼーるのおとが鳴ったー、だれもぎゃらりーいないぐらうんどーってね。」
俺「何それ?」
彼女「知らないの?」

彼女は音楽の造詣も深くて、たまに俺の知らない曲も歌う。
そうするとちょっとぐずるんだけど、そういう時は決まって
すぐiPodとかで教えてくれる。

821 :名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 00:30:53.99 ID:zlUH+60/0
>>804

みすずちんの声優そんな年でもなかったのにね、病気むごい
生きるべき善良な人間が死んで、万死に値する人間が刑を執行されずのうのうと生きてるなんて・・・

822 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/17(火) 00:35:54.74 ID:WJObiXhX0
その曲はフジファブリックのベースボールは終わらないだった。
「フジファブリックか…」

その日はその曲にピッタリだった。
晴れ渡っていて、広いグランドに二人だけ。
俺はその曲に則って、「あとで炭酸飲料を買いに行こう。」
というと、彼女はやたら喜んだ。

「いくよ!」
俺がボールを投げると、彼女はしっかりキャッチ。
そしてイイ感じに返してくる。運動神経がよかったのか、
昔からあまり運動が得意でない俺はちょっとだけうらやましくもあり、楽しくなった。

823 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/17(火) 00:36:28.21 ID:o72mg8G60
>>821
生きなきゃ行けない人間はいつも早死にさ。。。俺らみたいなのが長生きしちゃうのはなんでなんだか?
彼女はどちらか、こっちが話の人間だろwってことは何だかんだで生きてくれるはずだな!
あー心配して損したー。。。そうだよな?

844 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/17(火) 00:52:18.09 ID:WJObiXhX0
ひとしきり小学校で遊ぶと、俺は彼女を連れて小学校の近くの駄菓子屋に行った。
正直、まだあるか不安だったけど、小学生の時はよく入り浸っていた。

彼女「すごい…こういうのって本当にあるんだね。」
俺「ま、田舎だからね…w」

駄菓子屋のおばちゃんには可愛がってもらった。
おばちゃん「はい、いらっしゃい。」
俺「こんにちは、富澤ですー」
おばちゃん「あら、富澤くん…久しぶりだねえ…」

彼女も笑って、
「こんにちは」と言った。
3人でしばらく談笑した。

846 : 忍法帖【Lv=23,xxxPT】 :2012/01/17(火) 00:55:01.93 ID:ZmFvwrP20
青春そのものじゃないか
847 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/17(火) 00:55:11.13 ID:mgtyauBMO
みすずちんの声優も卵巣癌だったんだよな・・・
848 :名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 00:55:58.84 ID:CUQntcYvi
彼女の選曲良すぎる

849 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/17(火) 00:58:08.94 ID:WJObiXhX0
おばちゃんは、
「この前〇〇君来てさ…とか、〇〇先生がね…」
と懐かしい話をたくさんしてくるため、俺は楽しかった。

店を出る。
彼女は退屈だったかな、って思うと彼女は買った駄菓子を抱えながら
彼女「すごいね…すごいね。あったかい。こういうの本当にあるんだ。」

とすごく喜んでいた。
彼女「富沢のこともっと知れた気がして嬉しいんだー
これが田舎かーふるさとかー」
彼女は高揚して何度も言っていた。

俺がいつも飲んでいたって教えてあげたチェリオを嬉しそうに飲んでいた。

854 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/17(火) 01:02:45.42 ID:fo1rgzew0
チェリオって瓶のやつだよな。
なついなー
855 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/17(火) 01:06:08.61 ID:o72mg8G60
>>854
アイスじゃないんだな、俺はてっきりアイスかと、
856 :名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 01:06:16.24 ID:zlUH+60/0
チェリオ!
刀語のとがめを想像したじゃないか
なんで死んじゃうキャラばっかりなの(´・ω・`)

857 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/17(火) 01:06:29.44 ID:WJObiXhX0
そのあとは、彼女を連れて歩いて、疲れたら休んで、での繰り返しで
そこら一帯、俺にゆかりのある場所をめぐった。

路端の小川を指して、「中学の時この場所によく自転車をつっこんで走って、水上自転車大会って
言って遊んだんだよ。」とか、
「このお宮にいつも初詣にきたんだ」とか、
「中学の通学路はここで、片想いの子が彼氏と歩いてるの見てショック受けたんだー」とか。

それは、まったく中身のないしょーもないツアーだった。
でも彼女は、「わーすげー!」「こんな感じ?」
とか一つ一つ本当に生き生きとリアクションをとった。

小学校からさほど遠くない母校の中学校まで来て、彼女は突拍子も無いことを言い出す。
860 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/17(火) 01:11:18.56 ID:WJObiXhX0
彼女「毎日、ここの中学校に通ってたんだね…」
俺「そうなるね。いやーなつかしいww」

彼女は正門からの道を指した。
彼女「で、ここを帰ったと…」
俺「うん、そうだね。」

彼女「わたしたち今から中学生ね、同級生の。ひゃーどうしよう。」
俺「ええー!?」
その日は時間が経つのも早く、時分はそろそろ夕方にさしかかろうと
している頃だった。

862 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/17(火) 01:11:54.32 ID:ZCiMlHG40
このスレ、好きな人に告白したくなるのはなぜたろうか。
好きな人いないけどね。
863 :名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 01:12:33.03 ID:lX43/e540
いちいち可愛い彼女だなー
865 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/17(火) 01:13:55.67 ID:o72mg8G60
>>860
ここ、だけみると彼女は昔からからだ弱くて今、取り戻そうとしてるみたいだな。。。より切ないよ
866 :名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 01:15:18.17 ID:X5YvyPmv0
愛しさと、切なさと、心強さとー
868 :名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 01:15:46.62 ID:ZidIUfAgi
この一瞬の笑顔を絶やさないように守ってあげたい
どうか死なないで…
869 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/01/17(火) 01:16:07.15 ID:iGCUWzEG0
>>862
好きな人いる。
思いきって告白しようか迷ってる!
870 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/17(火) 01:16:23.67 ID:t/bOhu8z0 そういえばゲーセンに会う以前の彼女の事は語ってなかったな
871 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/17(火) 01:16:32.04 ID:WJObiXhX0
彼女「あ、富澤くんだ…!ねえねえ、良かったら一緒に帰ろ?」
俺「そのノリ続けんのー?」

急にこっ恥ずかしくなった。
彼女はこうなるとひかない。

俺「吹石じゃん…ま、いいよ。帰ろうか?」
彼女「やったー!」

彼女が手を差し出して手をつなぐ。
それまで幾度と手を繋いだことはあったけど、この時ばかりはなんていうか
すごく恥ずかしかった。
ちなみに、自転車は小学校に置いてあった。

873 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/17(火) 01:19:28.91 ID:OETuPCP70
心が揺さぶられすぎて
鳥肌たってる。

876 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/17(火) 01:23:49.01 ID:WJObiXhX0
>>870 のちのちふれますね。

普段爛漫な彼女が、この時は中学生になっていたのか、
急に無口になりだすもんだから、俺は焦った。

空も夕焼けに近づいて、俺は手に変な汗をかきそうだった。
俺たちには珍しく、話す言葉が浮かばなかった。

よく分からないけど、なんだかすごく初々しい気持ちになっていた。
彼女がそういう風にしていたからなのか、なんかいつもの調子とは違っていた。

どうせ自転車取りに行かなきゃ行けないから絶対行くのに、彼女は意味ありげに
「ねえ、ちょっと小学校寄り道してこっか。」と言った。

878 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/17(火) 01:31:26.04 ID:WJObiXhX0
小学校につくと、彼女は疲れちゃったのか、校舎と校庭をつなぐ階段に腰掛けて
「ふう」と息を大きくはいた。

おれは気になって、「待ってて」と言ってすぐに自販で飲み物を買ってきて
彼女に手渡した。
彼女「ごめんね、いつもいつも迷惑かけちゃって…」
俺「何言ってんのさーwおいしそうに飲んで笑顔を見せてくれたらいいんだよw」
そう言うと、彼女はにっこり笑って、立ち上がった。

校舎の脇の犬走りにあったじょうろを持ちだして、水をくみ始めた。

俺「?何すんのー?」

879 :名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 01:32:04.80 ID:iknJQdaG0
一応立てておきました。
良かったら使ってください。
ゲーセンで出会った不思議な子の話 Part 2
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/news4viptasu/1326731446/l50
881 :名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 01:32:50.17 ID:P0NNg2+f0
>>879
gj

889 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/17(火) 01:39:21.40 ID:WJObiXhX0
彼女は、もう誰もいなくなった校庭に、じょうろで何やら描き始めた。
何をしているんだろう?

「ありがとう」

そこにはこんな文字が浮かび上がった。
俺はハッとした。
急いで彼女のもとに駆け寄った。

そうすると彼女の方から抱きついてきた。
彼女は泣いていた。

彼女「ずっと…これからもずっとずっと…一緒にいてくれますか?」
彼女の言葉が脳内をこだました。

890 :名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 01:40:18.71 ID:lX43/e540
ついに俺が泣いた
891 :名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 01:40:36.30 ID:t/bOhu8z0
やべぇww泣きそうwwやべぇ…
892 :名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 01:40:48.17 ID:qgbg9ISG0
ついに俺も泣いた
893 :名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 01:40:56.80 ID:nKYqsmHv0
一気に目が覚めたわ
896 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/17(火) 01:42:15.96 ID:fo1rgzew0
うわぁ・・・これはくる・・・
まじ泣きそう
898 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/17(火) 01:43:12.07 ID:2f+qrroz0
こんな彼女出来たらもう他の女がつまらなすぎて別れた後誰とも付き合えないだろうなぁ
899 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/01/17(火) 01:43:53.95 ID:oFRpJmqF0
>>1はこのスレが少しでも長く残ることを希望してるみたいだから、
続きは次スレでやって、このスレは落ちそうになったら保守って流れでどう?

900 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/17(火) 01:44:36.71 ID:WJObiXhX0
俺「ずーっと一緒にいるよ。ずっとね。」
俺は深く抱きしめた。
彼女が泣き止むまで、頭をを撫でながら、
彼女は泣きながらも「うぇ…わんわん…」とおどけて見せた。

俺は、心が傷んだ。
俺はこの子にこれから何をしてやれるんだろう?
一緒にいて、共に歩く、それしかないと分かりながら。

彼女は半泣きのまま、背負っていた小さなリュックから、何やら取り出そうとした。

906 :1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/17(火) 01:46:10.62 ID:WJObiXhX0
ではそろそろ次スレに移行します。
このスレは >>899さんが言ってくれたみたいな感じにしてくれたら幸いです。



しかし何故かスレ民が埋めに殺到し、速攻でdat落ちしてしまいました.続きはpart2で.

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