エコキュートの湯切れと容量 [これから建てる人のために]
オール電化に欠かせないエコキュート。
深夜電力+ヒートポンプという最強の組合せによって、電気温水器の1/3、都市ガスの1/5程度の費用でお湯をためることができます。導入のためのコストも、新築であればリフォームと比べて割安ですし、大抵の場合光熱費の低減によって10年以内に機器費用の差額は回収できますので、オール電化で新築される場合、多くの方が導入されていると思います。
ここで戸惑うのはその容量だと思います。一戸建て用としては300リットル、370リットル、460リットルあたりが一般的で、H.M.の企画住宅(例えばタマホームなど)では、標準で370リットルの製品が組み込まれている例を多く見ます。
エコキュートは基本的に深夜電力でお湯を温めますから、深夜時間帯に入る午後11時より前にお湯を使い切ってしまうと、電気料金が高い時間帯に焚き増しをしなければならず、経済的ではありません。
一般的には4人家族までなら370リットル、5人以上なら460リットルと言われていますが、ライフスタイルによってお湯を使う量は違って来ますので、もう少し詳しく検討して仕様を決定したいところです。
エコキュートの構造参考ページによると大体次のとおりです。
エコキュートのタンクの中に溜まっているお湯の量はいつも一定(容量一杯)です。お湯を使うときはタンク内の温水と水道水を混ぜて設定温度(例えば42℃とします)にしています。お湯を使うときはタンクの上部から給湯され、その分タンクの下部から水道水が給水されます。
タンクに給水された水道水がお湯と混ざってしまうと、タンク内の平均温度が42℃まで下がった時点でお湯が使えなくなってしまいますが、実際にはお湯が水道水の上に浮くので、深夜の間に暖めた温水の殆どを利用することができるのです。
お湯を使い切ってしまいうとタンクが水道水で満たされる、いわゆる「湯切れ」状態になります。こうなると焚き増しをしなければお湯を使える状態にならず、焚き増しには時間が掛かるので、お湯が使えるようになるには暫く待たなければなりません。この点は瞬間湯沸かし器と比べて不便で、エコキュートを使用する場合、まず湯切れを起こさないことが大切です。
エコキュートの運転は24時間可能ですが、深夜時間帯のみ運転する使い方が一般的です。かっぱ亭で使われているダイキン製品を例に取ると、タンク内の温度は最高で85℃になるように設定されています。そうすると、水道水の温度が9℃として、42℃のお湯の使用可能量は、タンク容量370リットルの製品では850リットル、タンク容量460リットルの製品は1060リットルと計算されます。
しかし機器の取説では370リットル製品での使用可能量は650リットル以下と記されています。実際に朝7時に使用可能湯量を確認すると650リットルと表示されています。
この差はタンクからの放熱ロスを考慮して表示しているためと思われます。エコキュートのタンクの周囲は発泡系の断熱材で覆われていますが、その厚さは数センチと薄いため、タンク内の湯温は時間が経つに連れて徐々に下がってきます。利用可能量が850リットルから650リットルまで減るということは、約24%のロスがあるということになります。外気温が低くなるほどロスは増えますので、東北や北海道地方でエコキュートのタンクを室内に設置しているのも道理です。
水道水温度9℃とはエコキュートの説明書の試算例に用いられている数字で冬場の関東を想定していると思われます。これより水道水の温度が低くなれば、42℃の使用可能湯量はもっと少なくなりますが、取りあえずこの数字を基準にして考えてみます。
エコキュートの取説に記載されていたお風呂における使用湯量の目安は次のとおりです。
「保温」とは浴槽内のお湯をパイプでエコキュート本体まで導き、タンク内のお湯の熱で暖め、また浴槽に戻すというもので、途中のパイプから放熱してしまうこと等から効率が悪く、多くの湯量を必要とします。
これに対して「高温足し湯」は、タンク内のお湯をそのまま(温度が高いときは60℃まで薄めて)浴槽内に30リットル足すもので、42℃換算では約50リットル分の熱量を消費します。1回の操作で浴槽内のお湯の温度は約2℃上昇します。
ただ、最近のユニットバスは浴槽に断熱タイプの製品が使われていることが多いので、保温に必要な熱量は少なくなります(使用感としては半分程度)。また保温より高温足し湯の方が、配管から失われる熱が少なくなるため、必要な湯量は少なくて済みます。
当然ですがユニットバスが1坪より大きいタイプだと浴槽に張るお湯の量も多く必要となります。ユニットバスのサイズが同じでも、浴槽に張るお湯の量、シャワーの使い方などは人それぞれなので、それらを勘案して自分の家の使用湯量を計算してみると良いでしょう。
お風呂以外の用途で使われる温水の量は少ないのですが、洗い物に温水を使う場合は無視できなくなります。参考ページによると、食洗機を使う場合の水使用量は14リットル、手洗いの場合は110リットルとされており、食洗機を導入するかしないかによって、必要な湯量はかなり違ってきます。
一応標準的な例として、
1.1坪タイプの断熱浴槽保温2時間
2.お湯張りは200リットル(浴槽6~7分目)
3.シャワー使用量は1人あたり75リットル
4.食洗機あり(1日2回運転)
の条件で必要湯量を計算すると、
200(浴槽)+75×4(シャワー)+45×2(保温)+14×2(食洗機)=618L
となり、容量370リットルのエコキュートの貯熱量をほぼ使い切ることになります。これより、
370リットルの製品は4人家族が普通に使う湯量
を供給する能力と言えそうです。
従って、家族が5人以上である場合や、夜の入浴とは別に朝シャワーを浴びる、浴槽が大きい、保温時間が長い(家族が風呂に入る時間がばらばら)、浴槽にお湯をなみなみと張る、入浴中シャワーを出しっぱなし、など、お湯を多く使う場合は460リットルタイプを選んだ方が良いでしょう。
容量が370から460リットルに大きくなると、貯湯タンクの表面積は大きくなりますが、同じ熱エネルギーを貯める場合には貯湯温度が低くなりますので、放熱ロスは殆ど変わらないと思いますので、設置場所が確保でき、価格差がさほどでもないのなら、熱量計算上は460リットルを選んでおいて損はありません。
また床暖房の熱源を併用する場合は、極力大きなタンク容量の製品を選ぶべきです。エコキュートを暖房に使用する場合、460リットルタイプを暖房専用にしても、深夜電力では家1軒を暖めるために必要な熱量の1/3程度しか賄えません。まして、給湯で容量の半分以上を持っていかれてしまえば、暖房に回せる熱量は多くはありません。550リットルなどの容量が大きいタイプを選ぶことによって生じた差額は、電気代が安くなることによって回収できます。
それではかっぱ亭はどうかと言うと、エコキュートの容量は370Lです。新築時はこれで十分と思ったのと、当時、Beハウス・アクトではこの容量のエコキュートをかなり安く提供していたこともあって選びました。
半年近く使用していますが、湯切れを起こすこともなく、容量的には事足りています。ただ不思議なことに、上記の様に使用量を計算してみると、どう見ても一日600リットル程度のお湯を使っているはずなのですが、エコキュートの使用履歴を見ると450リットル程度しか使っていないことになっているのです。かっぱ亭は電気蓄熱式床下暖房を使用しているので、浴室の温度は20℃以上に保たれており、シャワーを止めても体が冷えることはないので、使用量は普通より少ないのかも知れませんが、それにしても差がありすぎです。何故計算した使用量と表示が合わないのかはちょっと分かりません。
1月になってから寒い日が続きますが、今のところその日のお湯を使い終わった時点で残り150リットルや100リットルの表示が出ていることが多く、370リットルのタンク容量でも、そこそこ余裕がある状態です。
これまで湯切れを起こしたことは無いのですが、後に述べるおまかせモードを除き、深夜時間帯以外で焚き増しをしたことが1回あります。
この時はかっぱが仕事で遅くなり、帰ってきたのは午前5時頃だったため、朝方シャワーを長めに浴びました。これがエコキュートが稼働する時間帯だったので、朝にタンクに貯められるはずの熱を、100リットル以上使ってしまいました。この時は厳寒期ではなく、一日の貯湯量もかなり少なく設定していたため、夜になってお湯が不足しそうになって、結局焚き増しをしました。図に示すと次のようになります。
エコキュートは放熱ロスをなるべく少なくするため、午前7時より少し前に焚き上げが終了するように設定されています。と言うことは、深夜時間帯の焚き上げ中にお湯をたくさん使うと、規定量の温度を確保出来なくなってしまうのです。このため、朝に入浴する習慣がある場合は、貯湯量に余裕を持たせておく必要があります。
これまでの話は「容量に余裕を持たせた方が良い」という内容ばかりでしたが、370リットルのエコキュートでも、深夜電力のみで650リットル以上のお湯を使う方法があります。
図は冬場のエコキュートの貯湯量の変化を模式的に示したものです。
ここで注目して欲しいのは、午後11時から午前1時までの間ヒートポンプユニットが稼働していないことです。これよりヒートポンプユニットの能力は、タンク容量に対して余裕があることが分かります。ということは、午後11時から午前1時まで、ヒートポンプを動かしながら、その間にためた分のお湯を使えば、その分650リットルに上乗せしてお湯を使えることになります。
簡単に言ってしまえば、タンクにためた熱は、その日の午後11時まで持てばよいのです。もちろんヒートポンプの能力が100リットル/時であれば、午後11時から午前1時の間に使える湯量は200リットルまでとなりますが、この時間帯にお湯を使うご家庭なら、1クラス上の製品と同等のお湯を使うことができます。
かっぱは一度、栓をしないでお湯張りをしてしまい、100リットル以上のお湯を無駄にしてしまったことがあり、お湯を使っているうちに残り湯量が50リットルを切ってしまいました。
しかしその日の私の入浴時間は午後11時より後でしたので、この後焚き増しをすることによって湯切れせずに済みました。繰り返しになりますが、
午後11時以降にもお湯を使う場合、タンク容量以上のお湯を使用可能
なので、湯切れを起こすことはまずありません。
次にエコキュートのランニングコストについて。
エコキュートでためた熱が100%有効に使われるなら、単純にお湯を節約すれば良いだけの話ですが、先に述べたとおり、エコキュートには無視できないほどの放熱ロスがあります。その日に使ったお湯についての放熱ロスはどうしようもありませんが、使わずに残したお湯も放熱ロスで熱量を失っており、この分が無駄となります。ですから、タンク容量の如何に関わらず、
その日に使う量だけ焚く
という使い方が、最も電気代が安くなります。タンク容量が大きいからと言って、毎日沢山のお湯を作っていると、その分無駄な電気代を支払うことになります。
メーカー側もこのことは十分承知しているようで、エコキュートには大抵「おまかせモード」と言って、過去のお湯の使用履歴から必要湯量を求め、その分のお湯しか焚かない機能が付けられています。ただこの機能は本当にぎりぎりのお湯しか作りませんので、時々昼間時間帯の焚き増しが生じてしまいます。放熱ロスを考えると、毎日の貯湯量に余裕を持たせるよりも、ぎりぎりの量だけ準備して足りなくなったら昼間に焚き増しした方が電気代は安くなるのかも知れません。しかしかっぱは電気代が高い時間帯に焚き増しをするということに抵抗を覚えるので、この機能は使っていません。ダイキンのエコキュートは深夜のみエコキュートを動かすモードには、1.タンクの中ほどまでを65℃に焚き上げ、2.タンク全量を65℃に焚き上げ、3.タンク全量を85℃に焚き上げ、という3種類の設定が可能なので、夏場は2.、冬場は3.に設定しています。
どの様な設定が可能かどうかはメーカーによって異なり、「深夜のみ」の稼働とすると、強制的に85℃まで焚きあげてしまう製品もあるようです。460Lの製品の焚き上げ設定が370Lと同じ3段階だとしたら、2.だと370Lの3.より貯熱量が少ないので、結局3.で運転することになり、電気代はその分高くなってしまいます
このように大は小を兼ねますがその分電気代も掛かりますので、結局「必要量に合わせた容量を選択する」という月並みな結論に導かれます。比較的大きな容量のエコキュートを選ばれる方は、「深夜のみ」の稼働とした場合、どのくらい細かく湯量を設定できるかも要チェックだと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました.クリックを頂けましたら更新の励みになります
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深夜電力+ヒートポンプという最強の組合せによって、電気温水器の1/3、都市ガスの1/5程度の費用でお湯をためることができます。導入のためのコストも、新築であればリフォームと比べて割安ですし、大抵の場合光熱費の低減によって10年以内に機器費用の差額は回収できますので、オール電化で新築される場合、多くの方が導入されていると思います。
ここで戸惑うのはその容量だと思います。一戸建て用としては300リットル、370リットル、460リットルあたりが一般的で、H.M.の企画住宅(例えばタマホームなど)では、標準で370リットルの製品が組み込まれている例を多く見ます。
エコキュートは基本的に深夜電力でお湯を温めますから、深夜時間帯に入る午後11時より前にお湯を使い切ってしまうと、電気料金が高い時間帯に焚き増しをしなければならず、経済的ではありません。
一般的には4人家族までなら370リットル、5人以上なら460リットルと言われていますが、ライフスタイルによってお湯を使う量は違って来ますので、もう少し詳しく検討して仕様を決定したいところです。
エコキュートの構造参考ページによると大体次のとおりです。
エコキュートのタンクの中に溜まっているお湯の量はいつも一定(容量一杯)です。お湯を使うときはタンク内の温水と水道水を混ぜて設定温度(例えば42℃とします)にしています。お湯を使うときはタンクの上部から給湯され、その分タンクの下部から水道水が給水されます。
タンクに給水された水道水がお湯と混ざってしまうと、タンク内の平均温度が42℃まで下がった時点でお湯が使えなくなってしまいますが、実際にはお湯が水道水の上に浮くので、深夜の間に暖めた温水の殆どを利用することができるのです。
お湯を使い切ってしまいうとタンクが水道水で満たされる、いわゆる「湯切れ」状態になります。こうなると焚き増しをしなければお湯を使える状態にならず、焚き増しには時間が掛かるので、お湯が使えるようになるには暫く待たなければなりません。この点は瞬間湯沸かし器と比べて不便で、エコキュートを使用する場合、まず湯切れを起こさないことが大切です。
エコキュートの運転は24時間可能ですが、深夜時間帯のみ運転する使い方が一般的です。かっぱ亭で使われているダイキン製品を例に取ると、タンク内の温度は最高で85℃になるように設定されています。そうすると、水道水の温度が9℃として、42℃のお湯の使用可能量は、タンク容量370リットルの製品では850リットル、タンク容量460リットルの製品は1060リットルと計算されます。
しかし機器の取説では370リットル製品での使用可能量は650リットル以下と記されています。実際に朝7時に使用可能湯量を確認すると650リットルと表示されています。
この差はタンクからの放熱ロスを考慮して表示しているためと思われます。エコキュートのタンクの周囲は発泡系の断熱材で覆われていますが、その厚さは数センチと薄いため、タンク内の湯温は時間が経つに連れて徐々に下がってきます。利用可能量が850リットルから650リットルまで減るということは、約24%のロスがあるということになります。外気温が低くなるほどロスは増えますので、東北や北海道地方でエコキュートのタンクを室内に設置しているのも道理です。
水道水温度9℃とはエコキュートの説明書の試算例に用いられている数字で冬場の関東を想定していると思われます。これより水道水の温度が低くなれば、42℃の使用可能湯量はもっと少なくなりますが、取りあえずこの数字を基準にして考えてみます。
エコキュートの取説に記載されていたお風呂における使用湯量の目安は次のとおりです。
「保温」とは浴槽内のお湯をパイプでエコキュート本体まで導き、タンク内のお湯の熱で暖め、また浴槽に戻すというもので、途中のパイプから放熱してしまうこと等から効率が悪く、多くの湯量を必要とします。
これに対して「高温足し湯」は、タンク内のお湯をそのまま(温度が高いときは60℃まで薄めて)浴槽内に30リットル足すもので、42℃換算では約50リットル分の熱量を消費します。1回の操作で浴槽内のお湯の温度は約2℃上昇します。
ただ、最近のユニットバスは浴槽に断熱タイプの製品が使われていることが多いので、保温に必要な熱量は少なくなります(使用感としては半分程度)。また保温より高温足し湯の方が、配管から失われる熱が少なくなるため、必要な湯量は少なくて済みます。
当然ですがユニットバスが1坪より大きいタイプだと浴槽に張るお湯の量も多く必要となります。ユニットバスのサイズが同じでも、浴槽に張るお湯の量、シャワーの使い方などは人それぞれなので、それらを勘案して自分の家の使用湯量を計算してみると良いでしょう。
お風呂以外の用途で使われる温水の量は少ないのですが、洗い物に温水を使う場合は無視できなくなります。参考ページによると、食洗機を使う場合の水使用量は14リットル、手洗いの場合は110リットルとされており、食洗機を導入するかしないかによって、必要な湯量はかなり違ってきます。
一応標準的な例として、
1.1坪タイプの断熱浴槽保温2時間
2.お湯張りは200リットル(浴槽6~7分目)
3.シャワー使用量は1人あたり75リットル
4.食洗機あり(1日2回運転)
の条件で必要湯量を計算すると、
200(浴槽)+75×4(シャワー)+45×2(保温)+14×2(食洗機)=618L
となり、容量370リットルのエコキュートの貯熱量をほぼ使い切ることになります。これより、
370リットルの製品は4人家族が普通に使う湯量
を供給する能力と言えそうです。
従って、家族が5人以上である場合や、夜の入浴とは別に朝シャワーを浴びる、浴槽が大きい、保温時間が長い(家族が風呂に入る時間がばらばら)、浴槽にお湯をなみなみと張る、入浴中シャワーを出しっぱなし、など、お湯を多く使う場合は460リットルタイプを選んだ方が良いでしょう。
容量が370から460リットルに大きくなると、貯湯タンクの表面積は大きくなりますが、同じ熱エネルギーを貯める場合には貯湯温度が低くなりますので、放熱ロスは殆ど変わらないと思いますので、設置場所が確保でき、価格差がさほどでもないのなら、熱量計算上は460リットルを選んでおいて損はありません。
また床暖房の熱源を併用する場合は、極力大きなタンク容量の製品を選ぶべきです。エコキュートを暖房に使用する場合、460リットルタイプを暖房専用にしても、深夜電力では家1軒を暖めるために必要な熱量の1/3程度しか賄えません。まして、給湯で容量の半分以上を持っていかれてしまえば、暖房に回せる熱量は多くはありません。550リットルなどの容量が大きいタイプを選ぶことによって生じた差額は、電気代が安くなることによって回収できます。
それではかっぱ亭はどうかと言うと、エコキュートの容量は370Lです。新築時はこれで十分と思ったのと、当時、Beハウス・アクトではこの容量のエコキュートをかなり安く提供していたこともあって選びました。
半年近く使用していますが、湯切れを起こすこともなく、容量的には事足りています。ただ不思議なことに、上記の様に使用量を計算してみると、どう見ても一日600リットル程度のお湯を使っているはずなのですが、エコキュートの使用履歴を見ると450リットル程度しか使っていないことになっているのです。かっぱ亭は電気蓄熱式床下暖房を使用しているので、浴室の温度は20℃以上に保たれており、シャワーを止めても体が冷えることはないので、使用量は普通より少ないのかも知れませんが、それにしても差がありすぎです。何故計算した使用量と表示が合わないのかはちょっと分かりません。
1月になってから寒い日が続きますが、今のところその日のお湯を使い終わった時点で残り150リットルや100リットルの表示が出ていることが多く、370リットルのタンク容量でも、そこそこ余裕がある状態です。
これまで湯切れを起こしたことは無いのですが、後に述べるおまかせモードを除き、深夜時間帯以外で焚き増しをしたことが1回あります。
この時はかっぱが仕事で遅くなり、帰ってきたのは午前5時頃だったため、朝方シャワーを長めに浴びました。これがエコキュートが稼働する時間帯だったので、朝にタンクに貯められるはずの熱を、100リットル以上使ってしまいました。この時は厳寒期ではなく、一日の貯湯量もかなり少なく設定していたため、夜になってお湯が不足しそうになって、結局焚き増しをしました。図に示すと次のようになります。
エコキュートは放熱ロスをなるべく少なくするため、午前7時より少し前に焚き上げが終了するように設定されています。と言うことは、深夜時間帯の焚き上げ中にお湯をたくさん使うと、規定量の温度を確保出来なくなってしまうのです。このため、朝に入浴する習慣がある場合は、貯湯量に余裕を持たせておく必要があります。
これまでの話は「容量に余裕を持たせた方が良い」という内容ばかりでしたが、370リットルのエコキュートでも、深夜電力のみで650リットル以上のお湯を使う方法があります。
図は冬場のエコキュートの貯湯量の変化を模式的に示したものです。
ここで注目して欲しいのは、午後11時から午前1時までの間ヒートポンプユニットが稼働していないことです。これよりヒートポンプユニットの能力は、タンク容量に対して余裕があることが分かります。ということは、午後11時から午前1時まで、ヒートポンプを動かしながら、その間にためた分のお湯を使えば、その分650リットルに上乗せしてお湯を使えることになります。
簡単に言ってしまえば、タンクにためた熱は、その日の午後11時まで持てばよいのです。もちろんヒートポンプの能力が100リットル/時であれば、午後11時から午前1時の間に使える湯量は200リットルまでとなりますが、この時間帯にお湯を使うご家庭なら、1クラス上の製品と同等のお湯を使うことができます。
かっぱは一度、栓をしないでお湯張りをしてしまい、100リットル以上のお湯を無駄にしてしまったことがあり、お湯を使っているうちに残り湯量が50リットルを切ってしまいました。
しかしその日の私の入浴時間は午後11時より後でしたので、この後焚き増しをすることによって湯切れせずに済みました。繰り返しになりますが、
午後11時以降にもお湯を使う場合、タンク容量以上のお湯を使用可能
なので、湯切れを起こすことはまずありません。
次にエコキュートのランニングコストについて。
エコキュートでためた熱が100%有効に使われるなら、単純にお湯を節約すれば良いだけの話ですが、先に述べたとおり、エコキュートには無視できないほどの放熱ロスがあります。その日に使ったお湯についての放熱ロスはどうしようもありませんが、使わずに残したお湯も放熱ロスで熱量を失っており、この分が無駄となります。ですから、タンク容量の如何に関わらず、
その日に使う量だけ焚く
という使い方が、最も電気代が安くなります。タンク容量が大きいからと言って、毎日沢山のお湯を作っていると、その分無駄な電気代を支払うことになります。
メーカー側もこのことは十分承知しているようで、エコキュートには大抵「おまかせモード」と言って、過去のお湯の使用履歴から必要湯量を求め、その分のお湯しか焚かない機能が付けられています。ただこの機能は本当にぎりぎりのお湯しか作りませんので、時々昼間時間帯の焚き増しが生じてしまいます。放熱ロスを考えると、毎日の貯湯量に余裕を持たせるよりも、ぎりぎりの量だけ準備して足りなくなったら昼間に焚き増しした方が電気代は安くなるのかも知れません。しかしかっぱは電気代が高い時間帯に焚き増しをするということに抵抗を覚えるので、この機能は使っていません。ダイキンのエコキュートは深夜のみエコキュートを動かすモードには、1.タンクの中ほどまでを65℃に焚き上げ、2.タンク全量を65℃に焚き上げ、3.タンク全量を85℃に焚き上げ、という3種類の設定が可能なので、夏場は2.、冬場は3.に設定しています。
どの様な設定が可能かどうかはメーカーによって異なり、「深夜のみ」の稼働とすると、強制的に85℃まで焚きあげてしまう製品もあるようです。460Lの製品の焚き上げ設定が370Lと同じ3段階だとしたら、2.だと370Lの3.より貯熱量が少ないので、結局3.で運転することになり、電気代はその分高くなってしまいます
このように大は小を兼ねますがその分電気代も掛かりますので、結局「必要量に合わせた容量を選択する」という月並みな結論に導かれます。比較的大きな容量のエコキュートを選ばれる方は、「深夜のみ」の稼働とした場合、どのくらい細かく湯量を設定できるかも要チェックだと思います。
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タグ:エコキュート
高気密・高断熱の家って夏は暑いの? [これから建てる人のために]
小屋裏についての記事で夏場の室内温度について述べましたが、他の部屋の温度も測定していましたので、巷で言われているように、高気密・高断熱の家って夏は暑いのかどうかを考えて見ます。
高気密・高断熱の家と言っても厳密な定義があるわけでありません。次世代省エネルギー基準(住宅性能表示の温熱等級4)という一定の目安はあるものの、この一線の前後で劇的に冷暖房費が変わる訳ではなく、家の気密性・断熱性はC値、Q値で判断されるべきでしょう。
とは言ってもこれらの数値だけが高ければ良いという訳ではありません。家の高気密・高断熱化は壁内結露との闘いでもあったわけで、例えばベイパーバリアやコンセントの気密化を施さないまま、中途半端に断熱性だけを向上させるのは却って危険で、ベイパーバリアなしに現場発泡系の断熱材を用いるなら電気配線や配管工事が終わった後、壁体内に空間が出来ないよう完全に充填するなどの注意が必要です。
このC値、Q値は家の「燃費」と思えば分かりやすいと思います。室温をあるレベルに保つためには、C値、Q値(特にQ値)が小さい家ほど冷暖房費が安くなります。
かっぱ亭のC値は1.4、Q値は2.1です。この値は関東の高気密・高断熱と言われる家としては標準的だと思いますので、似たような状況の家はたくさんあるでしょう。
8月でたまたまエアコンを使わなかった日の室温の変化は次のとおりでした。
2階の温度は1階よりかなり高く、室内の暖気が上昇しているためと思われます。室温のピークが外気温に比べて3時間ほど遅れています。窓を開けていなかったため室温のピークは外気温とほぼ等しく、夜になってもそれほど下がりませんでした。
逆にリビングの温度は、ピーク時にも外気温より2℃ほど低く、夕方から夜に掛けてもそこそこ室温が下がります。因みに床下の温度は一日を通してほぼ一定で、温度だけを考えれば地下室があれば快適だったろうと思います。
全体的には、外気温が高くなっても家の中の温度はすぐには上がらないが、一度室温が上がってしまうと下がりにくい、と言えます。
もし日中窓を開けて風を通すと、体感温度は低く感じられますが、室温は外気温に近くなりますので、風が止まるとかなり暑く感じるでしょう。しかし窓を閉めっぱなしでは夜間の温度が高くなってしまいますので、日中は窓を閉めておき、夕方以降に開けるのが良さそうです。この場合窓が小さいと換気が不十分になりますので、風が通るように窓の大きさと配置はしっかり考えておくべきでしょう。
また朝に窓を開け放して外気を取り入れるなら、外気温が室温より低い午前8時より前、時間は早いほど良く、電気代節約を目指すなら、休日と言えども寝坊は禁物です。
結論としては、風が通りを考えた間取りであれば、窓の開閉時間を工夫することによって断熱性の高さを生かしてかなり快適に過ごせますが、そうでない場合はエアコンを多用しないと夜は寝苦しくなりそうです。
今年の夏は夜通しエアコンをつけていた日が結構あったのですが、窓を閉め切ってエアコンを運転するより、深夜には窓を空けておいた方が室温の低下が期待できそうです。しかしこれでは不用心。かっぱ亭でできることは、夜間には24時間換気を「強」にしておき、昼間は「弱」にするくらいでしょうか。
来年の夏には試してみたいと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました.クリックを頂けましたら更新の励みになります
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高気密・高断熱の家と言っても厳密な定義があるわけでありません。次世代省エネルギー基準(住宅性能表示の温熱等級4)という一定の目安はあるものの、この一線の前後で劇的に冷暖房費が変わる訳ではなく、家の気密性・断熱性はC値、Q値で判断されるべきでしょう。
とは言ってもこれらの数値だけが高ければ良いという訳ではありません。家の高気密・高断熱化は壁内結露との闘いでもあったわけで、例えばベイパーバリアやコンセントの気密化を施さないまま、中途半端に断熱性だけを向上させるのは却って危険で、ベイパーバリアなしに現場発泡系の断熱材を用いるなら電気配線や配管工事が終わった後、壁体内に空間が出来ないよう完全に充填するなどの注意が必要です。
このC値、Q値は家の「燃費」と思えば分かりやすいと思います。室温をあるレベルに保つためには、C値、Q値(特にQ値)が小さい家ほど冷暖房費が安くなります。
かっぱ亭のC値は1.4、Q値は2.1です。この値は関東の高気密・高断熱と言われる家としては標準的だと思いますので、似たような状況の家はたくさんあるでしょう。
8月でたまたまエアコンを使わなかった日の室温の変化は次のとおりでした。
2階の温度は1階よりかなり高く、室内の暖気が上昇しているためと思われます。室温のピークが外気温に比べて3時間ほど遅れています。窓を開けていなかったため室温のピークは外気温とほぼ等しく、夜になってもそれほど下がりませんでした。
逆にリビングの温度は、ピーク時にも外気温より2℃ほど低く、夕方から夜に掛けてもそこそこ室温が下がります。因みに床下の温度は一日を通してほぼ一定で、温度だけを考えれば地下室があれば快適だったろうと思います。
全体的には、外気温が高くなっても家の中の温度はすぐには上がらないが、一度室温が上がってしまうと下がりにくい、と言えます。
もし日中窓を開けて風を通すと、体感温度は低く感じられますが、室温は外気温に近くなりますので、風が止まるとかなり暑く感じるでしょう。しかし窓を閉めっぱなしでは夜間の温度が高くなってしまいますので、日中は窓を閉めておき、夕方以降に開けるのが良さそうです。この場合窓が小さいと換気が不十分になりますので、風が通るように窓の大きさと配置はしっかり考えておくべきでしょう。
また朝に窓を開け放して外気を取り入れるなら、外気温が室温より低い午前8時より前、時間は早いほど良く、電気代節約を目指すなら、休日と言えども寝坊は禁物です。
結論としては、風が通りを考えた間取りであれば、窓の開閉時間を工夫することによって断熱性の高さを生かしてかなり快適に過ごせますが、そうでない場合はエアコンを多用しないと夜は寝苦しくなりそうです。
今年の夏は夜通しエアコンをつけていた日が結構あったのですが、窓を閉め切ってエアコンを運転するより、深夜には窓を空けておいた方が室温の低下が期待できそうです。しかしこれでは不用心。かっぱ亭でできることは、夜間には24時間換気を「強」にしておき、昼間は「弱」にするくらいでしょうか。
来年の夏には試してみたいと思います。
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タグ:高気密高断熱
小屋裏より愛をこめて [これから建てる人のために]
新居に越してきて半年が経ちました。
入居当初の感動は何処へやら、今ではこの家に暮らしているのが当たり前に感じられ、日々新築の初々しさを失っている気がしています。傷も結構ついちゃったし、・・・
新しい家に入っても、生活スタイルはあまり変わりません。
寝室こそ、それまでの川の字から個室になりましたが、家族がリビングに集まって思い思いの時間を過ごすのは相変わらずです。
その辺りは建築前に意図した通りなのですが、思惑と異なったのは屋根裏部屋でした。
かっぱ亭では収納の確保とDENとしての利用という2つの目的で、15畳程度の屋根裏部屋を設けています。建築前はこれが間取りを決める上で重要な要素であり、入居後はたまにしか使わないモノをしまったり、実家に預けてあった荷物を引き取ったりして、収納部屋として活躍しております。
しかし第二の目的であるかっぱの書斎(いやそれ程立派なものではないのでDEN)としては、
殆ど使われておりません。
なんでか~と言うと、やっぱり 3階まで上るのが面倒 だから。
やっぱり最初は愛だとか情熱だとかを語りますが、生活しだしちゃったらねぇ。
・・・
ウチの場合、リビングにはソファーを置いていません。
なのでスタジオのようなだだっぴろい空間が広がっており、ダンスもできます。
先週末は宴会芸の練習で夜な夜な踊りました。
それにしても芋洗坂係長は太っているくせして華麗なステップ。踊りながら替え歌を歌い、さらには表情で観客を楽しませる。さすがにプロの芸人で、素人には到底真似が出来るモノではありません。仕方なく、当初の「B定喰いてぇ」を断念。動きの少ない「人事課」でお茶を濁すことにしましたが、それでもカラオケのリズムに遅れずに歌って踊るのは至難の業・・・
あぁ腰が痛い
という訳で、リビング&続きの和室は踊り放題・寝ころび放題、かっぱは家にいる時間の殆どをリビングで過ごしています。
しかし、夏場に汗で濡れたシャツで寝転がっていたら、フローリングのワックスが部分的に白く浮いたような感じで剥がれてきてしまいました。ちょっとびっくりしたので、Beハウスの監督さんにも問い合わせたのですが、そんなに早くワックスが取れるなんて聞いたことがないと・・・
やっぱり汗が原因らしいので、今ではカミさんによって、ウェットなごろ寝禁止令が敷かれております。さすがに涼しくなった今の季節は大丈夫ですが、暑い盛りにごろ寝をするときはバスタオル敷きが必須でした。
とにかく普段はリビング、ちょっと静けさを求めるときは寝室で用が足ります。天井の高さが1.4mと低く圧迫感があることもあって、屋根裏部屋には荷物の出し入れをするとき以外は、行こうという気が起こりません。どうやら狭いところに籠もりたがるのは子供だけだったようです。
もう一つ。夏の暑さもあります。
よく夏の屋根裏部屋は暑くて居られたモノじゃないという話も聞きます。
一夏過ごした感じでは、確かに屋根裏の温度は家の中で最も高いと感じました。
かっぱ亭の場合、屋根裏部屋の天井の一部分だけ、断熱材の厚さが次世代省エネルギー基準の規定より薄くなっています。暑さ対策としては、24時間換気に屋根裏部屋も含めたことと、小さな窓を付けたこと位で、エアコンなどは設置していません。
この条件で、夏場の屋根裏部屋の温度がどの程度になるのか測定してみました。
この夏最も外気温が高かった8月上旬に測定した温度は次のとおりです。
図の赤い線が屋根裏部屋の温度、水色の線がリビングの温度、緑の細線が近傍の観測所の外気温です。リビングの温度が28℃前後で一定なのは、エアコンをつけていたからです(後半はやせ我慢してたので、温度が上がっています)。
これを見ると、屋根裏部屋の温度はかなり高く、早朝を除けば概ね30℃を超えています。室温はその日の外気の最高気温より高くなることは殆どありませんでしたが、逆に外気温が下がる深夜から早朝にかけても室温は高いままでした。また、外気温は午後2時から3時にかけて最も高くなるのに対して、室温は午後7~8時くらいがピークになります。逆に午前中なら外気温が上がってきても室温は30℃を切っている日が多いです。
この傾向を考えると、
夏場に屋根裏部屋を使うなら午前中に限る
と言えそうです。
まあ、同じ意味で畑仕事も気温の低い午前中が望ましいわけで、この頃の休日は午前中庭に出ていて、午後はリビングでぐったり過ごすという生活でした。
家を建てた後は畑の面積が広がったので手入れに時間が掛かり、インドアの趣味が開店休業というのもありますが、建築前はあれだけ期待していた屋根裏部屋が、思ったほど使われていないのは、嬉しいような嬉しくないような誤算です。
でもあれほど切望したマイスペース。いずれ使うようになると思ってます。
いびきがうるさくて寝室から追い出された時かもしれませんが・・・ (><)
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入居当初の感動は何処へやら、今ではこの家に暮らしているのが当たり前に感じられ、日々新築の初々しさを失っている気がしています。傷も結構ついちゃったし、・・・
新しい家に入っても、生活スタイルはあまり変わりません。
寝室こそ、それまでの川の字から個室になりましたが、家族がリビングに集まって思い思いの時間を過ごすのは相変わらずです。
その辺りは建築前に意図した通りなのですが、思惑と異なったのは屋根裏部屋でした。
かっぱ亭では収納の確保とDENとしての利用という2つの目的で、15畳程度の屋根裏部屋を設けています。建築前はこれが間取りを決める上で重要な要素であり、入居後はたまにしか使わないモノをしまったり、実家に預けてあった荷物を引き取ったりして、収納部屋として活躍しております。
しかし第二の目的であるかっぱの書斎(いやそれ程立派なものではないのでDEN)としては、
殆ど使われておりません。
なんでか~と言うと、やっぱり 3階まで上るのが面倒 だから。
やっぱり最初は愛だとか情熱だとかを語りますが、生活しだしちゃったらねぇ。
・・・
ウチの場合、リビングにはソファーを置いていません。
なのでスタジオのようなだだっぴろい空間が広がっており、ダンスもできます。
先週末は宴会芸の練習で夜な夜な踊りました。
それにしても芋洗坂係長は太っているくせして華麗なステップ。踊りながら替え歌を歌い、さらには表情で観客を楽しませる。さすがにプロの芸人で、素人には到底真似が出来るモノではありません。仕方なく、当初の「B定喰いてぇ」を断念。動きの少ない「人事課」でお茶を濁すことにしましたが、それでもカラオケのリズムに遅れずに歌って踊るのは至難の業・・・
あぁ腰が痛い
という訳で、リビング&続きの和室は踊り放題・寝ころび放題、かっぱは家にいる時間の殆どをリビングで過ごしています。
しかし、夏場に汗で濡れたシャツで寝転がっていたら、フローリングのワックスが部分的に白く浮いたような感じで剥がれてきてしまいました。ちょっとびっくりしたので、Beハウスの監督さんにも問い合わせたのですが、そんなに早くワックスが取れるなんて聞いたことがないと・・・
やっぱり汗が原因らしいので、今ではカミさんによって、ウェットなごろ寝禁止令が敷かれております。さすがに涼しくなった今の季節は大丈夫ですが、暑い盛りにごろ寝をするときはバスタオル敷きが必須でした。
とにかく普段はリビング、ちょっと静けさを求めるときは寝室で用が足ります。天井の高さが1.4mと低く圧迫感があることもあって、屋根裏部屋には荷物の出し入れをするとき以外は、行こうという気が起こりません。どうやら狭いところに籠もりたがるのは子供だけだったようです。
もう一つ。夏の暑さもあります。
よく夏の屋根裏部屋は暑くて居られたモノじゃないという話も聞きます。
一夏過ごした感じでは、確かに屋根裏の温度は家の中で最も高いと感じました。
かっぱ亭の場合、屋根裏部屋の天井の一部分だけ、断熱材の厚さが次世代省エネルギー基準の規定より薄くなっています。暑さ対策としては、24時間換気に屋根裏部屋も含めたことと、小さな窓を付けたこと位で、エアコンなどは設置していません。
この条件で、夏場の屋根裏部屋の温度がどの程度になるのか測定してみました。
この夏最も外気温が高かった8月上旬に測定した温度は次のとおりです。
図の赤い線が屋根裏部屋の温度、水色の線がリビングの温度、緑の細線が近傍の観測所の外気温です。リビングの温度が28℃前後で一定なのは、エアコンをつけていたからです(後半はやせ我慢してたので、温度が上がっています)。
これを見ると、屋根裏部屋の温度はかなり高く、早朝を除けば概ね30℃を超えています。室温はその日の外気の最高気温より高くなることは殆どありませんでしたが、逆に外気温が下がる深夜から早朝にかけても室温は高いままでした。また、外気温は午後2時から3時にかけて最も高くなるのに対して、室温は午後7~8時くらいがピークになります。逆に午前中なら外気温が上がってきても室温は30℃を切っている日が多いです。
この傾向を考えると、
夏場に屋根裏部屋を使うなら午前中に限る
と言えそうです。
まあ、同じ意味で畑仕事も気温の低い午前中が望ましいわけで、この頃の休日は午前中庭に出ていて、午後はリビングでぐったり過ごすという生活でした。
家を建てた後は畑の面積が広がったので手入れに時間が掛かり、インドアの趣味が開店休業というのもありますが、建築前はあれだけ期待していた屋根裏部屋が、思ったほど使われていないのは、嬉しいような嬉しくないような誤算です。
でもあれほど切望したマイスペース。いずれ使うようになると思ってます。
いびきがうるさくて寝室から追い出された時かもしれませんが・・・ (><)
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タグ:小屋裏