全軍撤退40時間 [その他]
隊長、本部から撤退指令が出ております。
おお、遂に出たか。待ちかねておったぞ。
よ~し、やわらか戦車部隊、全軍退却じゃ。しんがりはワシが努めることとしよう。
といっても遠征隊は隊長一人だけです。
どうでも良い。とにかく空軍基地に急げ。
ブラジリアンポインターの運ちゃん、ご機嫌ですね。
恐らくチップが効いたのじゃろう。調子に乗りおって、写真を撮ったあとグ~サインまで出しよった。
そう言えば滞在中いろいろな所でグ~を見たぞ。どうやらこの国では一年遅れで流行っているようじゃ。
エドはるみさんが来たら一躍人気者ですね。
そうじゃの。
タクシーと言えば、ブラジルはサトウキビの生産が盛んなので、これを原料としたバイオ燃料であるエタノールを車の燃料に積極的に使っておる。そのためガソリンスタンドでも2種類の燃料が売られているのじゃ。
ガソリン車、エタノール車、両方を混合できる車の3種類あると聞いています。
エタノール車は馬力が無いので今はガソリン車と混合車が主流だそうじゃ。価格としてはエタノールの方がかなり安く設定されているので、馬力を取るか、燃費を取るかの選択じゃ。しかしバイオ燃料の利用は地球温暖化防止に有効なのじゃから、日本ももっと積極的に推進するべきじゃ。
ガソリン業界が反対しているようですが、一業界の利益確保より、もっと大局的な目で国政を見て欲しいですね。
それで撤退は無事完了したのですか。
うむ、ブラジリアは首都なのに、空港は閑散としておった。
ブラジルでのフライトは日本とはかなり違うのですか。
大して変わりはない。サンパウロまでは地元TAM航空のA320、日本でも地方便で使われおる機種じゃ。
機内食は飲み物とスナックですか。
2時間にも満たない飛行時間なので致し方なかろう。しかし飲み物は何度もサービスしに来ておった。飲み物を1杯しか出さず、短距離便はそれすらない日本の国内便とは大違いじゃ。
サンパウロ空港はどうでした。
どちらかと言うと殺風景じゃ。
搭乗待合室付近に免税店は沢山あるが、軍備増強のための補給物資を売る店舗が少ないのには驚いた。ブラジリアの街でも殆ど見かけなかったし、ブラジルは観光産業に余り力を入れていないのかも知れん。
結局サンパウロではお土産は買えなかったのですね。
うむ、結局現地通貨(レアル)を余らしてしまったわい。最後に、街で30円位で売っていた小さいチョコバーが400円位で売られており、それを買うことは出来たのじゃが、男の意地で買わんかった。
ワシントンへはUAのB777、これも日本でお馴染みじゃな。
驚いたことに、飛行機に乗り込む前に、再度荷物検査が行われおった。手荷物のバッグを開けていろいろ見られたぞ。どうせなら使用済みのステテコを入れておいてびっくりさせてやれば良かったかのぉ。
みだりに刺激しない方が得策です。しかしアメリカは、ブラジルのセキュリティチェックを信用していないのですね。
うむ、ここまでする必要があるのじゃろうか。結局特に問題もなく全員乗れたのじゃが。
ところでUAの機内食を美味しいという人は余りいないですね。
うむ、悪名高き機内食。このディナーメニューはまあまあじゃったが、ランチメニューは頂けないものもあるな。
それより機内が結構揺れたのが気になった。電柱組め、こんな所にまで爆雷をまきおって。
いや、最近は燃料費節約のため、雲を回避しないで真っ直ぐ突っ込むことも多いようです。
乗り心地より経済性か。世も末じゃな。
トランジットはワシントン空港じゃが、何故か入国手続きが必要で、これに1時間以上も掛かってしまった。飛行機1機分の乗客でこれじゃから、複数の飛行機が同時に到着したら2~3時間待つ場合もあるかも知れん。
トランジットで入国審査が必要な国なんてアメリカだけじゃないですか。
うむ、そのせいで飛行機に乗り遅れる人もいるそうじゃ。毎回指紋と顔写真を撮られるし、単なるトランジットならアメリカを経由しない方が遙かに気分良く遠征が出来る。ブラジルへの経由地もカナダ、ポルトガル、ドバイなど、アメリカを通らない行き方がいくつもあったので、そちらにすれば良かったのう。
今更文句を言っても仕方ありません。
ワシントン空港も閑散としていたのじゃが、搭乗待合室にトリが住んでおった。
トリですか?
行きにも見かけたが恐らくスズメじゃろう。乗客の食べこぼしと水飲み場の水で生きながらえているようじゃ。
厳重なセキュリティチェックもトリには通用しないようですね。。
成田行きもUAのB777。この便だけ通路側の席が予約出来なかったのでいやな予感がしておったのじゃが、案の定ほぼ満席じゃった。
これに乗れば日本に着くのですから贅沢は言わないことです。
そうはいかん。帰りの機中が最も細菌部隊の攻撃を受けやすいのじゃ。
それでどうだったのです。
うむ、機内食が行きと同じでちょっと悲しかったぞ。
いや、そのことでは無く・・・
分かっておる。意識過剰かもしれぬが、やはり咳をしている乗客がいると気になってしまうな。 何せ狭い密室に13時間も閉じ込められるのじゃ。たとえマスクで防ごうとしても不織布ではウィルスは防御できんじゃろ。
気持ちは分かりますが、こればかりは自分の努力で何とかなる問題では無いですからね。
それもそうじゃ。
まあくよくよしていても、成るようにしか成らんわい。成田の機内検疫も形だけ。結構な長旅じゃったが、
かっぱ軍曹、恥ずかしながら帰って参りました (*^▽^*)>>
ご苦労様でした。ところで隊長は今後どうされます。
仕方なかろう、潔く二階に蟄居じゃ。
座敷牢が確保できるという点では、家を建てておいて良かったですね。
うむ。これがワンフロアのマンションだったら隔離の意味も薄れるが、幸い寝室は独立しておるし、換気システムのおかげで他の部屋に排気が流れることもないじゃろ。
トランジットの待ち時間も含めたフライトが34時間、door to door で40時間の移動はさすがに疲れました。これから暫く家では蟄居、職場は自宅待機などの措置を設けていないので出勤しますが、マスクを着用し、なるべく人と接しないように注意しなければなりません。ともあれ何とか帰宅できてほっとしております。大変な時期の出張でしたが、命令されれば断れないのがサラリーマンの悲しいところ。ご心配頂きました皆様、ありがとうございました。
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おお、遂に出たか。待ちかねておったぞ。
よ~し、やわらか戦車部隊、全軍退却じゃ。しんがりはワシが努めることとしよう。
といっても遠征隊は隊長一人だけです。
どうでも良い。とにかく空軍基地に急げ。
ブラジリアンポインターの運ちゃん、ご機嫌ですね。
恐らくチップが効いたのじゃろう。調子に乗りおって、写真を撮ったあとグ~サインまで出しよった。
そう言えば滞在中いろいろな所でグ~を見たぞ。どうやらこの国では一年遅れで流行っているようじゃ。
エドはるみさんが来たら一躍人気者ですね。
そうじゃの。
タクシーと言えば、ブラジルはサトウキビの生産が盛んなので、これを原料としたバイオ燃料であるエタノールを車の燃料に積極的に使っておる。そのためガソリンスタンドでも2種類の燃料が売られているのじゃ。
ガソリン車、エタノール車、両方を混合できる車の3種類あると聞いています。
エタノール車は馬力が無いので今はガソリン車と混合車が主流だそうじゃ。価格としてはエタノールの方がかなり安く設定されているので、馬力を取るか、燃費を取るかの選択じゃ。しかしバイオ燃料の利用は地球温暖化防止に有効なのじゃから、日本ももっと積極的に推進するべきじゃ。
ガソリン業界が反対しているようですが、一業界の利益確保より、もっと大局的な目で国政を見て欲しいですね。
それで撤退は無事完了したのですか。
うむ、ブラジリアは首都なのに、空港は閑散としておった。
ブラジルでのフライトは日本とはかなり違うのですか。
大して変わりはない。サンパウロまでは地元TAM航空のA320、日本でも地方便で使われおる機種じゃ。
機内食は飲み物とスナックですか。
2時間にも満たない飛行時間なので致し方なかろう。しかし飲み物は何度もサービスしに来ておった。飲み物を1杯しか出さず、短距離便はそれすらない日本の国内便とは大違いじゃ。
サンパウロ空港はどうでした。
どちらかと言うと殺風景じゃ。
搭乗待合室付近に免税店は沢山あるが、軍備増強のための補給物資を売る店舗が少ないのには驚いた。ブラジリアの街でも殆ど見かけなかったし、ブラジルは観光産業に余り力を入れていないのかも知れん。
結局サンパウロではお土産は買えなかったのですね。
うむ、結局現地通貨(レアル)を余らしてしまったわい。最後に、街で30円位で売っていた小さいチョコバーが400円位で売られており、それを買うことは出来たのじゃが、男の意地で買わんかった。
ワシントンへはUAのB777、これも日本でお馴染みじゃな。
驚いたことに、飛行機に乗り込む前に、再度荷物検査が行われおった。手荷物のバッグを開けていろいろ見られたぞ。どうせなら使用済みのステテコを入れておいてびっくりさせてやれば良かったかのぉ。
みだりに刺激しない方が得策です。しかしアメリカは、ブラジルのセキュリティチェックを信用していないのですね。
うむ、ここまでする必要があるのじゃろうか。結局特に問題もなく全員乗れたのじゃが。
ところでUAの機内食を美味しいという人は余りいないですね。
うむ、悪名高き機内食。このディナーメニューはまあまあじゃったが、ランチメニューは頂けないものもあるな。
それより機内が結構揺れたのが気になった。電柱組め、こんな所にまで爆雷をまきおって。
いや、最近は燃料費節約のため、雲を回避しないで真っ直ぐ突っ込むことも多いようです。
乗り心地より経済性か。世も末じゃな。
トランジットはワシントン空港じゃが、何故か入国手続きが必要で、これに1時間以上も掛かってしまった。飛行機1機分の乗客でこれじゃから、複数の飛行機が同時に到着したら2~3時間待つ場合もあるかも知れん。
トランジットで入国審査が必要な国なんてアメリカだけじゃないですか。
うむ、そのせいで飛行機に乗り遅れる人もいるそうじゃ。毎回指紋と顔写真を撮られるし、単なるトランジットならアメリカを経由しない方が遙かに気分良く遠征が出来る。ブラジルへの経由地もカナダ、ポルトガル、ドバイなど、アメリカを通らない行き方がいくつもあったので、そちらにすれば良かったのう。
今更文句を言っても仕方ありません。
ワシントン空港も閑散としていたのじゃが、搭乗待合室にトリが住んでおった。
トリですか?
行きにも見かけたが恐らくスズメじゃろう。乗客の食べこぼしと水飲み場の水で生きながらえているようじゃ。
厳重なセキュリティチェックもトリには通用しないようですね。。
成田行きもUAのB777。この便だけ通路側の席が予約出来なかったのでいやな予感がしておったのじゃが、案の定ほぼ満席じゃった。
これに乗れば日本に着くのですから贅沢は言わないことです。
そうはいかん。帰りの機中が最も細菌部隊の攻撃を受けやすいのじゃ。
それでどうだったのです。
うむ、機内食が行きと同じでちょっと悲しかったぞ。
いや、そのことでは無く・・・
分かっておる。意識過剰かもしれぬが、やはり咳をしている乗客がいると気になってしまうな。 何せ狭い密室に13時間も閉じ込められるのじゃ。たとえマスクで防ごうとしても不織布ではウィルスは防御できんじゃろ。
気持ちは分かりますが、こればかりは自分の努力で何とかなる問題では無いですからね。
それもそうじゃ。
まあくよくよしていても、成るようにしか成らんわい。成田の機内検疫も形だけ。結構な長旅じゃったが、
かっぱ軍曹、恥ずかしながら帰って参りました (*^▽^*)>>
ご苦労様でした。ところで隊長は今後どうされます。
仕方なかろう、潔く二階に蟄居じゃ。
座敷牢が確保できるという点では、家を建てておいて良かったですね。
うむ。これがワンフロアのマンションだったら隔離の意味も薄れるが、幸い寝室は独立しておるし、換気システムのおかげで他の部屋に排気が流れることもないじゃろ。
トランジットの待ち時間も含めたフライトが34時間、door to door で40時間の移動はさすがに疲れました。これから暫く家では蟄居、職場は自宅待機などの措置を設けていないので出勤しますが、マスクを着用し、なるべく人と接しないように注意しなければなりません。ともあれ何とか帰宅できてほっとしております。大変な時期の出張でしたが、命令されれば断れないのがサラリーマンの悲しいところ。ご心配頂きました皆様、ありがとうございました。
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オスカー・ニエマイエル造りし世界遺産 [その他]
隊長、聞こえますか、隊長!
なんじゃ、わしゃ眠いのじゃ。
12時間の時差がありますからぼけるのは当然です。 あっ、隊長は前からでしたか、春になると陽気のせいで・・・
前からとは何じゃ、それにこちらは秋の終わりじゃ。
賊に破られたスーツケースはその後どうなのです。
うむ、3つの鍵のうち1つが壊されておった。
どうやら端が少し開いた状態から力ずくで開けたようで、残りの2つの鍵は壊れてはいなかったのじゃ。そこで金具の曲がりを直してみたら、何とか閉まるようにはなった。
被害はなかったのですか。
荷物の中身をチェックしてみたら、ガムテープが無くなっておったが、他に盗られたものはなかった。貴重品は全て身につけて外出していたのが不幸中の幸いじゃ。
ガムテープですか。しかし最も金目のものがガムテープってプアなスーツケースですね。襲撃を受ける心当たりは無かったのですか。
思い当たるフシとしては、前夜・前々夜とも枕銭を置かなかったこと位じゃ。
ベッドメーキングのチップですね。何故置かなかったのですか。
いや、何かの本でこの様なチップを置くのは日本人だけだと読んだものでな。
そうなのですか。
同じ本で、そんなことは無いという意見もあって、どちらが正しいのか分からんのじゃが・・・
その後はチップを置くようにしており、今のところ再度の被害はない。日本人は金を持っていると思われているので、こういうチップは欠かさない方が良いかも知れん。
そうですね。ところで合同演習はいつまで掛かるのですか。
今日はカポエイラ隊と組み手の夜間演習じゃったが、これで終わりじゃ。
それより、幾つか興味深い建物もあったので紹介しよう。
いえ結構です、それではお達者で。
・・・ まあ、そう言うでない。一応この場は建築ブログなのじゃ。
そもそもブラジリアは何もない彼の地で1955年から建設が始まった人工都市で、1960年にはリオ・デ・ジャネイロから首都が移された「過去を持たない首都」なのじゃ。その後1987年にユネスコの世界遺産に登録された。
都市計画には、国連ビルを設計したオスカー・ニエマイエルと、師であるルシオ・コスタが起用され、都市全体が、鳥が翼を広げた形にデザインされておる。
中心部はゆったりとしたスペースに近代的なビルが立ち並んでおり、カオス化しているサン・パウロやリオ・デ・ジャネイロとは別次元の街じゃ。
街にはユニークな形状の建物がたくさんある。代表的なものがこの大聖堂じゃ。
隊長、これってレストランのポスターです。もしかしてオスカー・ニエマイエルってコックさんだったのですか?
これが実に美味そうで・・・ いや失敬、こちらの写真が本物じゃ。
16本の支柱で王冠を模っており、その間は青いステンドグラスで覆われておる。
こちらはドン・ボスコ聖堂。
内部は同じく青いステンドグラスに覆われており、一種独特の神秘的な空間が演出されている。現地部隊の話によると、この地域の聖堂は青いステンドグラスに統一されているそうじゃ。
確かに海の底に居るような感じがします。このような特別な建物ではなく、普通の居住地はどんな感じなのですか。
これが小学校。さすがに50年の年月が経っているので、木が大きく茂っておる。
現地で働く人たちは、この学校と同じくらいの6階建てのアパートメントに住んでいるそうじゃ。6階建てというのは木が茂る高さで、この高さなら隣の棟からの視線を木で遮ることができるということらしい。一人あたりの面積とか、棟と棟との距離なども定められていて、見るからに整然とした居住地じゃった。
ブラジルの都市に良くある貧民街はなさそうですね。しかし皆がアパートメントというのはどうなのでしょう。
うむ、さすがに所得の高い層はアパートメントに入ってはおらず、川を堰き止めた人造湖畔の広々とした家に住んでおる。こちらの一戸建てには赤い瓦が使われておった。
どこにでも持っている人達はいるのですね。
しかし、これだけの都市の設計を任されるとは、建築家冥利に尽きるのう。ワシも野菜部隊の配置を預かる身として、共感できる部分が多々あった。
規模も立場も違いすぎて、比較することさえ失礼です。それより、補給部隊から無事に帰ってこいとの伝言です。危険地帯の通過、無事を祈ります。
伝達ご苦労。蟄居でも何でも、早く帰りたいわい。
細菌部隊が日本でどうなっているか分からないのですが,とにかく専守防衛に努めます。
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なんじゃ、わしゃ眠いのじゃ。
12時間の時差がありますからぼけるのは当然です。 あっ、隊長は前からでしたか、春になると陽気のせいで・・・
前からとは何じゃ、それにこちらは秋の終わりじゃ。
賊に破られたスーツケースはその後どうなのです。
うむ、3つの鍵のうち1つが壊されておった。
どうやら端が少し開いた状態から力ずくで開けたようで、残りの2つの鍵は壊れてはいなかったのじゃ。そこで金具の曲がりを直してみたら、何とか閉まるようにはなった。
被害はなかったのですか。
荷物の中身をチェックしてみたら、ガムテープが無くなっておったが、他に盗られたものはなかった。貴重品は全て身につけて外出していたのが不幸中の幸いじゃ。
ガムテープですか。しかし最も金目のものがガムテープってプアなスーツケースですね。襲撃を受ける心当たりは無かったのですか。
思い当たるフシとしては、前夜・前々夜とも枕銭を置かなかったこと位じゃ。
ベッドメーキングのチップですね。何故置かなかったのですか。
いや、何かの本でこの様なチップを置くのは日本人だけだと読んだものでな。
そうなのですか。
同じ本で、そんなことは無いという意見もあって、どちらが正しいのか分からんのじゃが・・・
その後はチップを置くようにしており、今のところ再度の被害はない。日本人は金を持っていると思われているので、こういうチップは欠かさない方が良いかも知れん。
そうですね。ところで合同演習はいつまで掛かるのですか。
今日はカポエイラ隊と組み手の夜間演習じゃったが、これで終わりじゃ。
それより、幾つか興味深い建物もあったので紹介しよう。
いえ結構です、それではお達者で。
・・・ まあ、そう言うでない。一応この場は建築ブログなのじゃ。
そもそもブラジリアは何もない彼の地で1955年から建設が始まった人工都市で、1960年にはリオ・デ・ジャネイロから首都が移された「過去を持たない首都」なのじゃ。その後1987年にユネスコの世界遺産に登録された。
都市計画には、国連ビルを設計したオスカー・ニエマイエルと、師であるルシオ・コスタが起用され、都市全体が、鳥が翼を広げた形にデザインされておる。
中心部はゆったりとしたスペースに近代的なビルが立ち並んでおり、カオス化しているサン・パウロやリオ・デ・ジャネイロとは別次元の街じゃ。
街にはユニークな形状の建物がたくさんある。代表的なものがこの大聖堂じゃ。
隊長、これってレストランのポスターです。もしかしてオスカー・ニエマイエルってコックさんだったのですか?
これが実に美味そうで・・・ いや失敬、こちらの写真が本物じゃ。
16本の支柱で王冠を模っており、その間は青いステンドグラスで覆われておる。
こちらはドン・ボスコ聖堂。
内部は同じく青いステンドグラスに覆われており、一種独特の神秘的な空間が演出されている。現地部隊の話によると、この地域の聖堂は青いステンドグラスに統一されているそうじゃ。
確かに海の底に居るような感じがします。このような特別な建物ではなく、普通の居住地はどんな感じなのですか。
これが小学校。さすがに50年の年月が経っているので、木が大きく茂っておる。
現地で働く人たちは、この学校と同じくらいの6階建てのアパートメントに住んでいるそうじゃ。6階建てというのは木が茂る高さで、この高さなら隣の棟からの視線を木で遮ることができるということらしい。一人あたりの面積とか、棟と棟との距離なども定められていて、見るからに整然とした居住地じゃった。
ブラジルの都市に良くある貧民街はなさそうですね。しかし皆がアパートメントというのはどうなのでしょう。
うむ、さすがに所得の高い層はアパートメントに入ってはおらず、川を堰き止めた人造湖畔の広々とした家に住んでおる。こちらの一戸建てには赤い瓦が使われておった。
どこにでも持っている人達はいるのですね。
しかし、これだけの都市の設計を任されるとは、建築家冥利に尽きるのう。ワシも野菜部隊の配置を預かる身として、共感できる部分が多々あった。
規模も立場も違いすぎて、比較することさえ失礼です。それより、補給部隊から無事に帰ってこいとの伝言です。危険地帯の通過、無事を祈ります。
伝達ご苦労。蟄居でも何でも、早く帰りたいわい。
細菌部隊が日本でどうなっているか分からないのですが,とにかく専守防衛に努めます。
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タグ:ブラジリア オスカー・ニエマイエル
県立地球防衛軍,地球の裏側へ [その他]
アッア~、こちらは防衛軍かっぱ部隊隊長である。衛兵、聞こえるか衛兵。
隊長、隊長ですね。どこから連絡しているのですか。
今回は少し遠出をしてのう、地球の裏側じゃ。
朝のイチゴ部隊の収穫を放りっぱなしで、何をふざけているんです。明日の昼飯当番は隊長ですよ。
現在、現地部隊と合同演習中なので残念ながらその任務は遂行できん。
単身で遠征ですか。今回の合同訓練の相手は誰ですか。まさかまた・・・
うむ、ウシ隊、トリ隊など盛りだくさんで、もう食べきれんぞ。
やっぱり。そこに居るのは誰ですか。
彼は特に訓練とは関係ない。強いて呼べばシュラスコマンじゃな。他にもこの豚と豆のごった煮は美味でのう。
フェイジョアーダですね。食べ歩きはもういいですから早く帰ってきてください。
そう簡単にはいかん。他にも多数の部隊が参加しておる。
どこかで見た像ですね。もしかして夜は南十字星が見えますか。
うむ、昨夜は綺麗に見えておった。何せ今回の演習は世界から部隊が集まってきておるからな。彼等は地元代表で、指揮は大統領が執っておるのじゃ。
そうですか、確かに地球の裏側ですね。だだっぴろい演習場も人工都市ブラジリアらしいです。そんな演習になぜかっぱ隊が参加しているのですか。
我が部隊は小さいと言えども地球を守るのが使命。同じ志を持った仲間と集うのは当然のことじゃ。
ははぁ、最近夜な夜なヘッドフォンを付けてぶつぶつ言っていたのはこの会合のスピーチの準備だったのですか。隊長も結構小心者ですね。
うるさいわい。任務遂行に全力を尽くすのは隊長の努めじゃ。
しかしさすがに地球の裏側にまで電柱組の魔の手は伸びていないでしょう。平和そのもので演習など必要ないのではないですか。
そうとも限らん。ワシが演習で宿舎を留守にしていたとき、敵が忍んできて保管庫を破壊していきおった。
それは穏やかではないですね。何か貴重なものが入っていたのですか。
うむ、使用済みのステテコや足袋などが入っておったのじゃが、特に奪われたものはなかった。やはり奴らの目的は軍の機密じゃ。
厳重な鍵を突破して開けてみたものの、中身が隊長のステテコでは賊も面食らったでしょう。大きな被害がなくて何よりです。
問題はこの蓋が閉まらなくなった保管庫でどうやって帰るかじゃが・・・
そういえば、世界各地に細菌部隊が蔓延しつつあるようですが、大丈夫なのですか。
なあに、トランジットで危険地帯に立ち寄るだけじゃ。
何ですと? それは由々しき事態です。補給部隊に処遇を相談してきます。
こ、こら、余計なことをするな。
補給部隊よりの伝言です。無事に帰宅した暁には、一週間の蟄居を命じるそうです。
!!
初めての海外からの投稿です。こちらはネット環境が十分整っておらず、せっかく頂きましたコメントの返信が滞ってしまっておりますがご容赦願います。がばがばになってしまったスーツケース、細菌部隊の脅威・・・ 無事に帰国できたらいいなぁ
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隊長、隊長ですね。どこから連絡しているのですか。
今回は少し遠出をしてのう、地球の裏側じゃ。
朝のイチゴ部隊の収穫を放りっぱなしで、何をふざけているんです。明日の昼飯当番は隊長ですよ。
現在、現地部隊と合同演習中なので残念ながらその任務は遂行できん。
単身で遠征ですか。今回の合同訓練の相手は誰ですか。まさかまた・・・
うむ、ウシ隊、トリ隊など盛りだくさんで、もう食べきれんぞ。
やっぱり。そこに居るのは誰ですか。
彼は特に訓練とは関係ない。強いて呼べばシュラスコマンじゃな。他にもこの豚と豆のごった煮は美味でのう。
フェイジョアーダですね。食べ歩きはもういいですから早く帰ってきてください。
そう簡単にはいかん。他にも多数の部隊が参加しておる。
どこかで見た像ですね。もしかして夜は南十字星が見えますか。
うむ、昨夜は綺麗に見えておった。何せ今回の演習は世界から部隊が集まってきておるからな。彼等は地元代表で、指揮は大統領が執っておるのじゃ。
そうですか、確かに地球の裏側ですね。だだっぴろい演習場も人工都市ブラジリアらしいです。そんな演習になぜかっぱ隊が参加しているのですか。
我が部隊は小さいと言えども地球を守るのが使命。同じ志を持った仲間と集うのは当然のことじゃ。
ははぁ、最近夜な夜なヘッドフォンを付けてぶつぶつ言っていたのはこの会合のスピーチの準備だったのですか。隊長も結構小心者ですね。
うるさいわい。任務遂行に全力を尽くすのは隊長の努めじゃ。
しかしさすがに地球の裏側にまで電柱組の魔の手は伸びていないでしょう。平和そのもので演習など必要ないのではないですか。
そうとも限らん。ワシが演習で宿舎を留守にしていたとき、敵が忍んできて保管庫を破壊していきおった。
それは穏やかではないですね。何か貴重なものが入っていたのですか。
うむ、使用済みのステテコや足袋などが入っておったのじゃが、特に奪われたものはなかった。やはり奴らの目的は軍の機密じゃ。
厳重な鍵を突破して開けてみたものの、中身が隊長のステテコでは賊も面食らったでしょう。大きな被害がなくて何よりです。
問題はこの蓋が閉まらなくなった保管庫でどうやって帰るかじゃが・・・
そういえば、世界各地に細菌部隊が蔓延しつつあるようですが、大丈夫なのですか。
なあに、トランジットで危険地帯に立ち寄るだけじゃ。
何ですと? それは由々しき事態です。補給部隊に処遇を相談してきます。
こ、こら、余計なことをするな。
補給部隊よりの伝言です。無事に帰宅した暁には、一週間の蟄居を命じるそうです。
!!
初めての海外からの投稿です。こちらはネット環境が十分整っておらず、せっかく頂きましたコメントの返信が滞ってしまっておりますがご容赦願います。がばがばになってしまったスーツケース、細菌部隊の脅威・・・ 無事に帰国できたらいいなぁ
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タグ:ブラジリア